2014年2月17日月曜日

現行136kHz帯の設備について

まず、送受信機。
これは初交信時(佐倉市移動 オール千葉コンテストにて)と南房総市移動時の様子。
送信機はフィンランドのJUMA製TX-136で、DDSの基準発振器を1ppmの三田電波製TCXOに差し替え済み。TX-136はもともとCW専用機ですが、FSKモード(DFCW, WSPR)も送信できるように、サイトで公開されているファームウエアを少々いじって入れ替えています。秋月で購入した12Vシールドバッテリーで最大45Wくらいまで出ているようです。
受信機はYAESUのFT-857DMで、直接135kHz帯を受信しています。TX-136内蔵のコンバーターでも受信可能ですが、FT-857では135kHz周辺の感度が保たれているようなのでコンバーターは最近OFFにしています。TX-136には受信プリアンプも内蔵されているので至極便利(現在out of stockなのが惜しいところ)

つぎはアンテナシステムの要のひとつ、ローディングコイル。
MMANAのシミュレーションでの必要インダクタンスが6~8mHと計算され、そこからコイルの大まかな設計を行いました。で、実際作ったのがこれ。Variometer1号くん(笑)
ホームセンターで径約23cmほどの円筒形のプラスチック製ゴミ箱を見つけ、そこに径1mmのエナメル線(UEW)の1kg巻きを巻ききり約6mHのインダクタンスが得られました。別途塩ビパイプの接続パーツ(径約9cm) に径0.8mmのUEWを巻いて約0.5mHの可変インダクタンス用のコイルをメインコイルの中央に内蔵させ、最大7.8mH、最小5.8mHの可変ローディングコイルとしました。秋月LCRメーターで測定した無負荷Q(@100kHz)は約200~250程度でした。

設置状況によってアンテナ入力抵抗が変化するのと絶縁目的でフェライトトロイダルコアFT-240-43にUEWを巻いた絶縁インピーダンス変換トランスを作成しました。
大まか12.5~125Ωに対応するようにしましたがVNAで特性を取るとリアクタンス分がどうしても乗っかってしまいロスになっているよう(アンテナ入力が低めの場合電流が増えるため発熱する)なので改良を加える必要があります。

最後にアンテナを展開した様子を。(西宮市移動時)
 車のタイヤで押さえるアンテナベース(まっつぐ大将)に12m長のグラスファイバーポール(Spiderbeam製)を取り付け、先端に2mm径の園芸用アルミ線を垂直エレメント用、傘2ないし3条張ってローディングコイルと接続、写真では分かりづらいですが、車の下に90x60cmの0.3tガルバリウム鋼板(ネットで切り売りしていたのを見つけて購入)を10枚アスファルト面に直に敷き詰めてワニ口クリップで鋼板同士をつなげアースとしています。アースとローディングコイルのコールド端間をアンテナアナライザで測定しアンテナ入力抵抗を測定、ローディングコイル内臓のバリオメーターを調節して目的周波数に共振させ、そのときの純抵抗に応じて絶縁インピーダンス変換トランスで50Ωに変換させ調整終了です。
トランスボックスに高周波電流計を内蔵させているので、アンテナアナライザなしでも調整は可能です。

こんな設備でも100km超えのCW交信は可能で、QRSSやDFCWなどの狭帯域通信法ではそれ以上の信号到達が望めます。

今後はローディングコイルの改良(Hi-Q化、小型化など)、アース改良、車なしでの移動運用を可能にするなど手を加えたいと思います。

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