2014年7月31日木曜日

475.5kHz帯いよいよ

 本日(7月31日)付けで総務省から「アマチュア業務に使用する電波の形式及び周波数の使用区分を定める告示の一部改正案等に対する意見募集」という報道資料が公開されました。副題が -アマチュア局への475.5kHz帯の割当て等ー とあり、いよいよ日本でも一部で待ち望まれていた600mバンドが解放される大きな一歩となりました。
 告示は来年の1月5日から施行されるそうで、9月1日までパブリックコメントを募集するようです。

475.5kHz帯開放のほかに、135kHz帯と1.9MHz帯の占有周波数帯幅が現行の100Hzから200Hzに拡大、各バンドプランでデジタルモードの使用区分が拡大されているといったところでしょうか。

また、無線局の局別審査基準第4条別紙1第15アマチュア局の12(2)が付加され、内容は475.5kHz帯の法送受信に対する保護の中で、

475.5kHz帯の周波数電波を使用するものについては、当該無線局の設置場所又は運用場所から200mの範囲内に住宅、事務所等の建物(自己の所有又は管理する建物を除く。)が存在しないものであること。ただし、当該範囲内の建物の所有者又は管理者から了解が得られている場合は、この限りではない。

 とあります。

 WRC-12で昨年の1月から600mバンドがアマチュアに割当てられてからしばらく時間がかかりましたが、上の文を見る限り中波放送受信への影響が懸念され検討重ねた結果ようやくこのような落としどころで収まったということなのかもしれませんね。

いずれにせよ、現実的に移動運用でないとこのバンドの運用は難しいということになりそうです。それに、関東では第2次高調波がTBS(477 x 2 = 954kHz)、第3次高調波がラジオ日本(474 x 3 = 1422kHz)にあたるため、送信側ではこれらを十二分に抑え込む必要があり、技術的にも135kHz帯とはまた違った難しさがありそうです。

135kHz帯(普段136kHz帯という呼び名を使ってますが、135kHz帯といったほうがよいのかどうかよくわかりません^^;)の開放当時から活躍されている諸OM方はすでに475.5kHz帯(これも476kHz帯と呼んでいましたが...)の準備を着々と進められているようです。自分は今度のハムフェアの中長波倶楽部で情報収集して準備を進めていこうと思います。

あ、今度のFD(もう明後日ですね)前のお昼前後久々に山梨に移動して136kHzにQRVする予定です。CWとQRSSビーコンを出すつもりですが、各局お相手のほどよろしくお願いいたします。

掲示板にも書いておこう。

2014年7月27日日曜日

Keyer Mini-V2のブログとりあえず開設しました

先日の関ハムで頒布したKeyer Mini-V2キットについてですが、頒布しっぱなしというのはなんなので新たにブログを立ててみました。

ここです。

とりあえずマニュアルとhexファイルのありかを出しておきますのでもしもの時にはご活用ください。

PICのプログラムメモリをほぼ使い切っているので新たな機能の追加は難しいかもしれませんが、暇見てプログラム整理などメンテナンスは行います。

MicroChipの有償コンパイラがあれば><;

しかし60%に圧縮できるなんて書いてあるけどほんとかなぁ。

2014年7月26日土曜日

Mini-Whip復活とRaspberry Piグラバーテスト

 5月くらいから突然激しい連続ノイズが中波帯から長波帯にかけて受信されるようになり、さらにいつの間にかMini-Whipの感度が極端に低下してしまったためしばらくやる気を失っておりました。ノイズは近隣からのようで、PLCか何かかと思えばそうでもないらしくラジオを片手にノイズ源を探していましたが特定には至りませんでした。しかしそうこうしているうちに7月に入りパタッと激しいノイズが途絶えました。

 何かACアダプタなどの機器からのノイズだったのでしょうか?

 さぁこれでまたMini-Whipを使って...と思いきや低下した感度はそのままでした。

 当初非常に強力だったJA1RWI局のDFCW信号はノイズレベルすれすれ(SNRの比較では40dB以上の低下)、同調回路をはずして40kHzのJJYを受信しても、S7~9くらい振れていたはずなのにほとんどカスカス状態。60kHzのJJYや11kHz付近のAlphaはまったく聞こえずというあり様。そんなわけで関ハムの準備もあってしばらく放置していました。

 先週の関ハムも無事終わったところでハムフェアまでにはちゃんと直そうと今回一念発起してみました。

 まず、2SK125と2SC1815を新たに取替えてみましたがまったく変化なし。ただ、電源を入れると増幅はしている様子。快調だったときと違うのは、部屋の中でTX136にダミーロードを接続して送信したときになぜか受信レベルが高いことでした。

 最初にここで気がつくべきでした。

 原因はPFU(電源供給ユニット)にありました。

PFUの中身
コンデンサとインダクタで信号と電源を分離している
 PFUの中で、アンテナに電源を重畳するために取り付けた2mHのマイクロインダクタが犯人でした。

 インダクタを取り出して早速検証してみると...
テスターでは導通あり
LCメーターではインダクタンスがほとんどゼロ!
 つまり、ショートモードで故障していたわけです。

 何回か電源を入れたままMini-Whipをつけはずしていたこともあったので、そういうときに一瞬ショートしてインダクタに過電流が流れ、内部のコイル線の絶縁が破壊されてショートしてしまったのかもしれません。そのため、DC電源ラインもアンテナになってしまい室内送信の信号レベルが強くなったのでしょう。後日問題のインダクタの外皮を剥がしてルーペで確認してみようと思います。

 でもって不良のインダクタを交換したところ、バッチリ直りました。

 両周波数のJJYもAlphaもよく聞こえるようになりました。もちろん136kHzの信号もです。Mini-Whipはもう一台分の基板も起こしているので、これに前段にはLPFを、出力側に中波放送帯のトラップもしくはLPFを装着してVLF/LF対応にしようと考えています。

 あとグラバーを構築するためのPCですが、流行の?小型マシンRaspberry Piを試してみました。Windows OSは走らないのでLinux(Raspbian)をインストールして、Linuxに対応するArgoのようなソフトを探したところLOPORAというPython上で動くQRSSビューワを見つけました。

 Raspberry Piでは音声入力端子がないため、700円くらいで購入したUSBサウンドアダプタを装着しました。

アキバで購入した安価なUSBサウンドアダプタ
中はほとんどがC-Mediaのチップみたいです
Raspberry Piと接続
 設定がいろいろと面倒でソフト自体もLF帯を想定しているわけではなさそうで試行錯誤していましたが先日やっとこさ受信できるようになりました。
(詳細は後日改めて報告を)

LOPORAで受信中 上がJA1QUM局 下がJA1RWI局

 Windowsマシンのような軽快さはなく、常にCPU利用率が100%ということで常用が果たして可能かどうかは疑問が残りますが24時間グラバー実現に一歩近づいた感じです。

あとは、受信機製作といったところでしょうか。

2014年7月23日水曜日

関ハム2014行ってきました。

7月19,20日両日行われた第19回関西アマチュア無線フェスティバル、通称「関ハム2014」に行ってきました。

今回キットものを初めて出品するので念入りに内容をチェックしたつもりでしたが、説明書の中の部品表に間違いが見つかったため急遽訂正した表をプリントして添付しました。
フルパーツセット5セット 基板PICセット15セット用意しました
 イベント前日は0時まで仕事があったので、家に戻らずそのまま車で関西方面に出かけました。 さすがに休みなしではきつく2回ほどサービスエリアで休憩仮眠を取りました。寄る年波には勝てませんねぇhi

 夜明けのSAにて 意外に家族連れが多い        なにこの信号?      

 会場には7時前には到着していましたが、一人乗車では会場の駐車場には停められないので近くのコインパーキングにとりあえず入庫してしばらく車の中で仮眠を取りました。多少雨がパラついているもののエンジンを止めると蒸し暑さが...結局窓全開にして1時間ほど眠ったあとに前日キンコーズで作ってもらったA1サイズのむせんぶ女子イラストボードとキットもろもろ持ち出して会場に向かいました。


 設営後開場とともに人の波が!いやぁ某大イベントの一般参加者の波のようだ(謎

 といっても年齢層はまったく違うのだけど hi

 フルパーツセットのほうはほどなく完売し基板&プログラム済みPICセットのほうも2日間で8セットお求めいただきました。ついでに去年作ったGHDパドル用の狭間隔パドルピースもいくつか買っていただけました。感謝。

 ちゃんと作ってくださいね!(笑)

 今回自分は、お隣のA4maniaxさんのブースで販売していたTECSUN製のPL-880というラジオを購入しました(+1,000円のオプションに釣られたのはナイショ)。

 それから、IC-120という中古の1200MHz帯のFMトランシーバを購入してみました。まだ通電していませんが、いずれブログネタにしようと思います。

 あとはいろいろ見回ってみましたが、何しろ暑くてしかも天候が著しく不安定。しょっちゅうスコールのような雷雨になったりしていました。外で出品している方大変だったでしょう。

 で、そんな中屋外の出店を見回っているとこんなものを発見。


よくある米軍払い下げ通信機器...???


 ええええええっ!?
 FT-817が埋まってる!!

 もともと軍用機器を改造したものなのか、はたまたゼロから作り上げたのか周りに誰もいなかったので聞けませんでしたが自然に収まっていて実にかっけーですね!(すでにhamlife.jpでネタにされてる...さすが某HNDさん(笑))

  ほかにも、子供向けのイベントやFM放送局の出展、落語家さんの高座などなど盛りだくさんで楽しく盛り上がっていました。ハムフェアや関東のイベントでは考えられないです。実にうらやましい。

 初日終わった後は、twitterやgoogle+つながりの皆さんと飲んだくれていろんなお話ができ、有意義かつ楽しい2日間を過ごすことができました。

 帰りもたいした渋滞なく無事帰宅と相成りました。

撤収中のひとコマ
 キーヤーのセットについてですが、基板とプログラム済みのセットが2つ残っています。リクエストが多ければ基板を注文しようと思いますが、なければ打ち止めにします。(もしかしたら別の企画として再生産するかもしれないけどまだ未定です)
 次のはDDSを使った何かの機器にしようかと目論んでおります。

2014年7月18日金曜日

明日明後日は関ハム(第19回関西アマチュア無線フェスティバル)に

明日19日(土)と明後日20日(日)ここに行ってきます。

それでもって、こんなパネル

『リトルガンくらぶ』というブースです

を掲げているブースで、先日開発したキーヤーの評価用フルパーツキット5セットと基板とプログラム済みPICのパーツセット15セットを頒布します。

なんと無謀な...^^;

デモ用に実機持参します
頒布価格はこんな感じで。基板の出来具合はかなりよく、組み立てしやすいです。

また、関ハムが終わったら、このブログにサポートコーナー設ける予定です。

このブースにはほかにも有志がいろんなジャンクやグッズを出品するそうなので、関ハムにおいでの際はぜひお立ち寄りください。

以上宣伝終わり

追記:一応車に136kHzの機材を乗せて行きますが、スケジュールの関係で現地で運用できるかどうかわかりません。あ、Mini-Whip忘れてきた><

2014年7月13日日曜日

基板がやってきました!...が。

先々週に製作依頼したキーヤーの基板が仕上がってきました。


仕上がりはとてもきれいで、どこの製品?といった感じですが...
20枚頼んだつもりだったのにどういうわけかたったの1枚しか入っていません。
発注ミスのようで、確認メールを改めてみるとしっかり1枚でした。

というわけで高価な1枚になってしまいました^^;

気を取り直して20枚再発注をかけて、この基板に部品を実装して試作しました。

心配だった、部品ライブラリに無く自分で配置したパーツの穴の位置や大きさも問題なく組み立ては1時間以内に完了しました。





単三乾電池2本つぎ、Pickit3をISCPヘッダに差し込んでプログラムを注入し無事起動しました。

消費電流も動作時で1.6mA、スリープ時0.18mAとまずまずで、単四電池でも長持ちしそうです。


一応5セット分のパーツを週末秋月で買いこんでパッケージングし、来る19,20日の関西アマチュア無線フェスティバル(KANHAM 2014)で頒布試みようと思っています。

後日詳細追記します。


2014年7月5日土曜日

PCBEで基板を設計・発注してみる

PICを使ったキーヤーのプログラムも大詰めになったところで、プリント基板の設計・発注を試みました。

プリント基板は昔から感光基板を使ったりインスタントレタリングなどで直接パターンを作って自作したりしていましたが、ここ最近は海外や国内でも小ロットの基板製作を請け負ってくれるところが出てきて前々から気になっていました。

 片面の簡単なパターン基板なら自作でも十分ですが(穴開けは面倒ですが^^;;)、両面基板になると表裏で正確にパターンの位置を合わせることがとても難しくなってしまいます。しかもレジストやシルク印刷もともなると個人ではもはや手が出せません。

基板製作する海外の業者はいくつかあってコストも安いのですが、なにぶん初めてなのでとりあえず最初は国内で初期費用がかからないというところにお願いしてみました。

いざ発注そのまえにデータを作るところからはじめなくてはいけません。設計にはCADが必要で以前からPCBEというフリーの基板レイアウト作成ソフトがあることはわかっていましたが、なんとなくとっつきにくい印象があっていままで使ったことがありませんでした。

しかし今回比較的簡単な回路で一度作ってみようと一念発起してPCBEをインストールしてネット情報など参考に設計してみました。

確かにクセがありますが、慣れてしまえば実はわかりやすいCADソフトなのでした。部品ライブラリは必要最小限ではあるものの、部品の寸法図さえあれば、もしくは実部品を実測して描画すれば簡単に部品として登録できるので、後々楽になっていきます。

回路図とは連動していませんが、睨めっこしながらレイヤーごとの編集もやってみれば簡単で、なんで今まで使わなかったのだろうと^^;やはり何事もやってみるということは大事ですね。

レイヤーは部品面のパターン、半田面(裏側)のパターン、部品面のレジスト、半田面のレジスト、部品面のシルク印刷、半田面のシルク印刷、孔位置、外形、が基本で作成は外形を描画し使う部品をすべて配置した後で配線パターンを描いてグラウンドベタ塗りするという流れがわかりやすいです。配線のチェックが済んだらガーバーデータという形式で出力して業者にオンラインでデータを送り数日すると完成基板が送られてくるという感じですね。

今回は初めてなので、どうなるのかが楽しみでもあり不安でもあり(笑)

下は回路図とPCBEで描いたパターンです。



一応評価用ということで回り込み対策などはいちいち施していませんが、QRP用なら問題ないでしょう。

何枚か頼んだので出来上がってきて実際組んでみて問題ないようならどこかで基板頒布しちゃおかなと企んでおります(笑)