新年あけてはや1週間経過してしまいました。
遅ればせながら本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年はCOVID-19蔓延の影響で無線関連のイベントはハムフェア含めほとんど中止になってしまったため主にキットの通信頒布に終始しましたが、本年もCOVID-19終息の兆しが見えない状況のためAKCでのイベント参加はやはり難しそうです。
ともあれ一人でできる範囲で活動は続けていくつもりです。
んで今回の本題ですが、年はじめ恒例のニューイヤーQSOパーティにちょっとだけ参加しました。今年は規約が変わって開催期間が長くなり参加しやすくなったので、まず160mのCWから出てみようと思いました。今までは160mのアンテナは自作SRAを上げていましたが、今回新たにアンテナを自作してみました。
アンテナはエレメントを過去に関西アマチュア無線フェスティバルで購入した3.6m長の大型ロッドアンテナを使用し、ローディングコイルを巻いてインピーダンス変換トランスで整合した短縮型1/4波長バーチカルアンテナとしました。
アンテナエレメントのロッドアンテナを同じ長さ程度の塩ビ管に入れてロッドアンテナの保護と支持を行い異径ジョイントでふた周大きい径の別の塩ビ管につなぎ、写真のように0.8mm径のUEWでローディングコイルを巻きました。
MMANAで計算したインダクタンスを目標に巻き数を決定し(今回の場合はVU40(48mm径)に0.8φUEWを100巻き、約220μHとしました)、巻いたコイルの下にマストクランプを取りつけ、ベランダの金具に設置した短いマストに取り付けました。
アンテナ本体をマストに取り付けたら、ロッドアンテナを伸ばしてアンテナアナライザで共振点を探ります。今回はnanoVNAではなくminiVNAproBTでandroidスマホにBluetooth接続して測定しました。余談ですが操作性はminiVNAproBTが良いですね。でも1台で済むnanoVNAも捨てがたいので、フィールドでどちらを使うかまだまだ悩んでいます。
ロッドアンテナを目いっぱい伸ばすと共振周波数は1.6MHzと低く出ました。周囲の影響もあると思いましたが、今回はローディングコイルは解かないで、ロッドアンテナを若干縮めるることで1.9MHzに共振するように調節を行いました。
共振周波数での純抵抗が約20ΩとMMANAの計算値より大きい(ローディングコイルのQが思ったより高くないのかもしれません)結果でしたが、トランシーバのアンテナインピーダンス50Ωに整合するため自作のインピーダンス変換トランス(マルチアンアン)を挿入し整合させた結果が下のスクリーンキャプチャです。
VSWR1.5以内の周波数範囲は10kHz以下と狭いですが、1.9MHzバンド内に収まるためひとまずOKとしました。
ちなみにインピーダンス変換トランスの外観はこんな感じです。
ケースの中には確かFT114-43にテフロン線を巻いて作ったマルチアンアンが入っていたと思います。ロータリースイッチでタップ切り替えを行いインピーダンスを合わせます。
VN-L5プロトタイプでNYP参加局を呼びまわりましたが、10W強出力でもよくピックアップしていただきました。計算上は超短縮型のためアンテナゲインは-10dBi以上でしたが、SRAよりは確実に飛んでいます。
今後はロッドアンテナを伸ばし切った状態で1.800MHzあたりに共振するようにローディングコイルの巻き数をやや減らし目にするなどもう少し調整を重ね常設アンテナとして仕上げようと考えています。
またローディングコイルを変更して80mや40mにも使えるようにすると面白そうです。ロッドアンテナを伸び縮めるだけでバンド内をフルカバーできるので便利かもしれません。
そういうわけで新年の初工作は160m短縮アンテナでした。