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2021年1月8日金曜日

遅ればせながら本年もよろしくお願いいたします

 新年あけてはや1週間経過してしまいました。

 遅ればせながら本年もどうぞよろしくお願いいたします。


 昨年はCOVID-19蔓延の影響で無線関連のイベントはハムフェア含めほとんど中止になってしまったため主にキットの通信頒布に終始しましたが、本年もCOVID-19終息の兆しが見えない状況のためAKCでのイベント参加はやはり難しそうです。

ともあれ一人でできる範囲で活動は続けていくつもりです。

んで今回の本題ですが、年はじめ恒例のニューイヤーQSOパーティにちょっとだけ参加しました。今年は規約が変わって開催期間が長くなり参加しやすくなったので、まず160mのCWから出てみようと思いました。今までは160mのアンテナは自作SRAを上げていましたが、今回新たにアンテナを自作してみました。

アンテナはエレメントを過去に関西アマチュア無線フェスティバルで購入した3.6m長の大型ロッドアンテナを使用し、ローディングコイルを巻いてインピーダンス変換トランスで整合した短縮型1/4波長バーチカルアンテナとしました。

アンテナエレメントのロッドアンテナを同じ長さ程度の塩ビ管に入れてロッドアンテナの保護と支持を行い異径ジョイントでふた周大きい径の別の塩ビ管につなぎ、写真のように0.8mm径のUEWでローディングコイルを巻きました。

MMANAで計算したインダクタンスを目標に巻き数を決定し(今回の場合はVU40(48mm径)に0.8φUEWを100巻き、約220μHとしました)、巻いたコイルの下にマストクランプを取りつけ、ベランダの金具に設置した短いマストに取り付けました。


アンテナ本体をマストに取り付けたら、ロッドアンテナを伸ばしてアンテナアナライザで共振点を探ります。今回はnanoVNAではなくminiVNAproBTでandroidスマホにBluetooth接続して測定しました。余談ですが操作性はminiVNAproBTが良いですね。でも1台で済むnanoVNAも捨てがたいので、フィールドでどちらを使うかまだまだ悩んでいます。

ロッドアンテナを目いっぱい伸ばすと共振周波数は1.6MHzと低く出ました。周囲の影響もあると思いましたが、今回はローディングコイルは解かないで、ロッドアンテナを若干縮めるることで1.9MHzに共振するように調節を行いました。

共振周波数での純抵抗が約20ΩとMMANAの計算値より大きい(ローディングコイルのQが思ったより高くないのかもしれません)結果でしたが、トランシーバのアンテナインピーダンス50Ωに整合するため自作のインピーダンス変換トランス(マルチアンアン)を挿入し整合させた結果が下のスクリーンキャプチャです。


 VSWR1.5以内の周波数範囲は10kHz以下と狭いですが、1.9MHzバンド内に収まるためひとまずOKとしました。

ちなみにインピーダンス変換トランスの外観はこんな感じです。


 ケースの中には確かFT114-43にテフロン線を巻いて作ったマルチアンアンが入っていたと思います。ロータリースイッチでタップ切り替えを行いインピーダンスを合わせます。

VN-L5プロトタイプでNYP参加局を呼びまわりましたが、10W強出力でもよくピックアップしていただきました。計算上は超短縮型のためアンテナゲインは-10dBi以上でしたが、SRAよりは確実に飛んでいます。

今後はロッドアンテナを伸ばし切った状態で1.800MHzあたりに共振するようにローディングコイルの巻き数をやや減らし目にするなどもう少し調整を重ね常設アンテナとして仕上げようと考えています。

またローディングコイルを変更して80mや40mにも使えるようにすると面白そうです。ロッドアンテナを伸び縮めるだけでバンド内をフルカバーできるので便利かもしれません。

そういうわけで新年の初工作は160m短縮アンテナでした。

2015年7月24日金曜日

475.5kHz帯変更申請臨局検査終了

昨日移動しない局の475.5kHz帯追加の変更申請に係る臨局検査が執り行われ、無事合格し免許がおりました。

合格の文字がもうちょっと大きいとうれしいのですが(笑)
475.5kHz帯は中波バンドなので一括コードは3MAになります
検査対象は、送信機JUMA TX-500と7m高垂直短縮モノポールアンテナです。

前日まで夏らしい晴天でしたが、検査当日はなぜか朝から雨で梅雨に逆戻りしたような気候になってしまいました。しかし台風や集中豪雨でもないのでもちろん検査は予定通りです。

午前中運用場所の小屋に入りローディングコイル、インピーダンス変換トランスを外のマッチングボックスに納め持参したコントローラを接続しましたが、 バリオメータの角度を制御するユニットのPICのソフトを更新するのを忘れたため遠隔操作がうまく動作せず、とりあえずバンド中央の475.5kHzに手動で同調させました。

入力抵抗は上昇しています。雨が降ったから下がるというわけでもないようです
VNAで測定すると入力抵抗が晴れの日と異なり64Ωと20Ωほど上昇しています。

雨が地面にしみこんだ影響か、またはマッチングボックスの土台と上から押さえるためのブロックに雨がしみこんだためか調べておきたいところでしたが、検査まであまり時間もないのでトランスのタップをひとつ移動させ再整合させました。

昼過ぎ3名の検査担当の方々を乗せたワンボックス車が到着し、挨拶早々に小屋の中に検査機材が搬入され検査開始しました。

臨局検査開始の宣言のあと、まず書類の確認に入ります。無線従事者免許、無線局免許状、変更許可通知書、無線検査簿(確認したようですが、検査結果は記入せず別紙で渡されたのでなくても良いかもしれません。しかし総通によっては必要になるのかもしれないので一応念のために用意したほうが無難でしょう。)を担当官に確認していただきます。

書類の確認が済んだ後、次に送信機の測定に入ります。(検査日前に事前にA1Aでテストする旨と、送信機出力コネクタの種類を聞かれます)

送信機出力コネクタから通過型アッテネータを通してポータブルスペクトラムアナライザに接続し、475.500kHzでキャリア送信して信号の周波数偏移を確認(許容範囲内でしたが、結構ずれていました^^;)、帯域外不要輻射と高調波スプリアスを測定します。スプリアスは外付けLPFの効果で、自前測定どおり基本波に対して-70dB程度とのことでした。

最後に、中波ラジオ(ソニー製のポータブルラジオでした)を外に持ち出して2倍高調波と3倍高調波にあたる周波数でしばらく周囲でモニターしていました。

その後それぞれの検査結果を元に協議の結果、合格を告げられ検査結果通知と新たな無線局免許状をいただき検査はすべて終了、約1時間半かかりました。

というわけで、ようやく475.5kHz帯の免許が下りました。運用場所まで遠いので頻回には運用できませんが、週末など出向いて運用したいと思います。

あと、今回の申請に快くご承諾ご協力いただきましたオーナー様と取り次いでいただきました局長様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

2015年6月1日月曜日

iPhone5バッテリー交換と475.5kHz帯試験電波発射

2年ほど使っているiPhone5。半年ほど前からバッテリーの減りがちょっと早いかな、という程度にしか感じていなかったんですけれども、最近ケースの収まり具合になんとなく違和感があって入れなおしたのにも関わらずどーもしっくりこなかったり、ホームボタンの接触不良なのかしっかり押さないと反応しなかったり。はたまたやや強くボタンや画面を押すと液晶表示が歪むというか。

そろそろ換えたほうが良いのかなぁと思いつつふと何気なく本体を横から眺めると...
こ、これは...!?
 分かりにくいかもしれませんが、購入した当初まっ平らなパネルのはずが中央で盛り上がっているではありませんか!!

調べてみると、どうやら内蔵バッテリーが劣化して膨張し、パネルを押し上げた結果盛り上がるだけでなくボタンの接触まで悪くしてしまったようでした。このまま使い続けると液晶パネルを痛めるだけではなく最悪発火なども^^;
Apple Storeでバッテリー無料交換キャンペーンを行っていたみたいですが、とっくに終了しているし、ましてや所有機のシリアルナンバーは対象外。どちらにせよ有料交換、もしくは機種を新しくする以外にはなさそうかと考えていたところ、そういえば秋葉原で替えのバッテリーなど売ってたよなと思い出し、またこのまま新機種に替えるのもちょっとシャクだったので自力交換を試みてみました。

分解方法などの情報収集と、替えの新品バッテリーに必要な工具が揃ったセットをネット通販で入手。セット到着のその足で早速交換してみました。
まず電源を切ってSIMを取り出します。取り出しはクリップのピンで代用

盛り上がっているパネルと筐体の隙間にへらを入れて少しずつパネルを剥がすような感じで

バッテリーを固定する両面テープを少しずつ剥がして膨らんだバッテリを外す

新しいバッテリーを本体に納める

交換後 バッチリ平らに
バッテリーを交換しただけで問題はすべて解決しました。パネルが見た目で大して膨らんでいなくても液晶パネルへの負担が大きかったようです。

購入から2年以上経過し、失敗覚悟自己責任で交換するのであればかかるコストは抑えられますが、また膨らんできたらいい加減本体を交換ですね^^;

もしバッテリーなどの部品を自分で交換する場合は、
1.自分で出来る限りよく下調べをする。
2.分解組み立て過程で起こるかもしれないトラブルに自力で対応できること。
3.簡単に諦めないこと。
4.たとえ失敗してもすぐに他者のせいにしないこと。
これらが守れそうにないならば素直にAppleや修理業者に交換してもらいましょう。

閑話休題。

昨日天候が持ちそうだったので運用場所に赴き、完成したマッチングユニット(バリオメーター内蔵ローディングコイル、高周波電圧電流計つき絶縁マッチングトランス、バリオメーター駆動用モーター制御ユニット)を持参しアンテナボックスに入れて配線しいよいよ試験電波を発射することが出来ました。

その前にアンテナにLCRメーターを接続して容量を計測。

LCRメーターは63.8pFと表示されています。エレメントを手で掴むと当然のように数値は上がります。掴まなくても身体を近づけたり遠ざけたりすると0.1pFオーダーで変化します。

475kHz同調時のローディングコイルのインダクタンスが1.6mH、計算上のキャパシタンスが70pFなので、マッチングユニットの浮遊容量は先日室内で計測した数値よりも少ない6.2pF程度ということになります。室内計測の影響も考えないといけませんね。

シャック室内に引き込んだ同軸からVNAで測定してみると、

 トランスの50Ωタップに接続すると、アンテナインピーダンスは46Ω程度と前に測定した
 数値と同様でした。室内で測定したコイル抵抗を差し引くと、計算上の接地抵抗は10Ω前後と低いようです。

測定が完了しいよいよ試験電波を出しました。各モードで試験電波を発射しましたが、最初制御モーターの電源を切らないでいると、送信電波でモーターがばたつきSWRが不安定になりました。そこで最小電力で調整した後に電源を切ることで、最大電力送信でもようやく安定しました。

VNAで測定したVSWR1.5以内の周波数幅は1.5kHzでした。475.5kHz帯はバンド幅が広い(7kHz)ので、モード切替のときはバリオメーターの再調整が必要です。

試験電波のレポートご報告いただきました各局ありがとうございました。

報告いただいたSNRを見ると、やはりタワーそのほかによる浮遊容量(20pF程度と推定されます)が高いため、電波の届きはあまりよくないようです。

書類を整え次第検査申し込みをしようと思います。

2015年5月26日火曜日

475.5kHz帯ローディングコイル測定

JA1BVA齊藤OMが、ご自身のブログにローディングコイルの特性やアンテナについて数回にわたり実験結果を公開されていました。

バリコンで同調させたローディングコイルのインピーダンスとバリコン容量をおのおの測定して、インピーダンスと同調周波数から割り出した同調容量の差を浮遊容量(≒コイル分布容量)としています。

先日のアンテナ測定では、1600μHで同調していてそこから割り出した容量が約70pFと高さ7mのアンテナ容量42pFからかけ離れた値であったためその差である28pFがタワーや人体による浮遊容量を考えていましたが、もうひとつコイル自体の分布容量を考えていませんでした^^;

そこで、こちらも手持ちの475.5kHz帯用ローディングコイルで測定してみました。

昨年の千葉コンのときに持参した初代コイルVariometer2と200pFのエアバリコン
本番用のコイルVariometer4+ 下側がだいぶ解けました
2つのコイルはそれぞれ200pFの高耐圧バリコンに直列接続。さらにminiVNAproBTに接続して同調が取れた段階で純抵抗(インピーダンス)を測定しました。

Variometer2のインピーダンス・VSWR曲線 38.1Ω@475kHzでした
リッツ線で巻いたVariometer4+の特性 37.6Ωですが、SWRの変化が鋭い 
 前回より巻き線を解いた分バリコンの容量がある程度増えたことによってQが上がり、結果インピーダンスがより下がっているようです。

各々同調と特性をとったあとにバリコンの容量とコイルのインダクタンスをLCRメータで測定しました。

同調が取れたときの各々のバリコンの容量をLCRメータで測定
というわけで、以上測定結果をまとめてみるとこんな感じになりました。
 表の右端が計算値と実測値のずれを割り出されたものです。

 これがいわゆる浮遊容量と考えられるものですが、室内での測定という条件であってもいずれも思ったほど大きいわけではなく差し引いてもまだ15pF程度の差が残っています。

これがタワーによる影響なのか人体によるものなのかそれ以外なのか、今度は現地にLCRメータを持参してエレメントの容量などもしっかりチェックしていきます。

2015年4月21日火曜日

475.5kHz帯用絶縁型インピーダンス変換トランスの製作

ここのところいろいろと小出しにしています(笑)

今回はアンテナと送信機のマッチングに重要なインピーダンス変換トランスを巻きました。もちろんアンテナ入力が50Ω前後であれば必要ないといえば必要ありませんが、アンテナ側と送信機側の絶縁を図るためには必要なものと言えましょう。

常設用のものなのですが、ローディングコイルやアースの改良などによってアンテナ入力抵抗も変化するため136kHzと同様に多インピーダンスに対応するようにしました。

陸軍端子はタップ用
核となるトランスに必要な材料は136kHz帯用のものと同じで、コアはFT240-43という大型のフェライトトロイダルコア、線材は耐熱性に優れた1.25mmsqのテフロン被覆線を用意しました。いずれもサトー電気で購入しました。

 巻き数については巷で言われているように送信機側のインピーダンス50Ωの5倍以上を確保するという条件と475.5kHz専用であることを考え、約10倍程度確保し必要十分な巻き数を勘案した結果13回に落ち着きました。

FT240-43コアに13回巻きしたときのインダクタンスと475.5kHzでのインピーダンスは

 L = N x N x AL/1000 = 13 x 13 x 1240/1000 = 209.56μH
 XL = 2πfL = 2π x 475500 x 209.56 x 10^-6 = 626.1Ω > 50 x 5

といった具合です。

このコアには密に40回まで巻けるので、次に3本の線材を平行におのおの13回巻きました。(計39回巻き)

本当は線をよじるのが良いですが、タップ出しのため3本平行にまきました
巻き始めと巻き終わりには上の写真のようにケーブルタイを使って解けないようにするとFBです。

完成したトランスの線1本を送信機側に、残りの2本をアンテナ側に割り振ることで最大200Ωまで対応可能です。

一応miniVNAproBTでチェックしました。

1:1で50Ωの終端抵抗を接続したときの特性
 余分なリアクタンスもほとんどなくこの周波数帯では問題ありませんでした。ちなみに136kHzではインダクタンスが足りないせいかやや怪しいです。周波数上昇につれリアクタンス分が上昇しており、1.9MHzまでは何とか使えそうな雰囲気でしたが3.5MHz以上ではこのままでは使えません。もっと巻き数を減らすかコアの変更が必要です。

またインピーダンス変換トランスは、一次側二次側の線を束ねてもしくは撚って巻かずに別々に巻いてしまうと余計なリアクタンス分が乗っかってしまって具合よくありません。136kHz用のトランスは一次側線と二次側線がほとんど重ね巻きになっていたので、さほど問題にならなかったようです。

この次はアンテナ電流、電圧計とこのトランスをひとまとめにしようと思います。

2015年3月23日月曜日

フリマと新ローディングコイルテスト運用

昨日こちらのエリアは天気も穏やかで上着が要らないくらいの陽気でした。

Google+のストリームにジャンクのフリーマーケットが開催されるとの情報をみたところ、比較的近くだったので車で行ってみました。場所は小田急線読売ランド前駅の近くにあるコンビニの隣のビル前で、東京マイクロウエーブクラブ主催のおもにマイクロ波関連のジャンクフリーマーケットでした。



いただいたパンフレットを見ると年に5回行われる予定だそうです。他にも行事予定がたくさん。とてもアクティブなクラブですね。

しかし、長波やってるのになぜにマイクロ波なのでしょうか???

さすがに導波管などは必要ありませんが、OCXOやRbなどの基準発信器や測定器関係など長波と共通している部分も多いのでそういったものがないだろかと探してみました。


でもって上の写真は今回手に入れた品々です。

前々から作ろうかと悩んでいて作ってなかった40dBの方向性結合器とステップアッテネーターのようなもの(笑)、それからダミーロード型の減衰器です。

ステップアッテネーターはそのままで使い物になるかどうかはわかりませんが、少なくともガワは使えるのでとりあえずは中を開けてチェックですね。あとは方向性結合器とダミーロードアッテネータをAPB-3につなげて減衰レベルや周波数特性を測定(といっても50MHzまでですが(汗))して問題なければこれでやっと送信機のスプリアス特性など何とかまともに測定できそうです。

閑話休題。

1時間ほどフリマで過ごした後、天気も良かったので新しいローディングコイル(VARIOMETER 3号)とJUMAに装着したGPSの調子を見るために筑波山近くまで車で移動しました。

いつものようにお店広げて準備中 新しいローディングコイルが大きい!

おなじみ12mグラスファイバーポールに2条傘型エレメントにアースマット10枚

GPSは正しいGLを示していました
最初mini-VNAで測定するとアンテナ入力が140Ωと高くちょっとがっかりしましたが、どうやら傘エレメントの片方の端が立ち木の枝に重なってしまっていたため高く出たものと判断し、離して再測定したところ87Ωまで下がりました。今回はテストなので深追いせず、旧コイルとの比較のため旧コイルに挿げ替えると107Ωほどと新コイルより20Ω高い値でした。

立ち木の枝の影響は予想以上に大きいです

立ち木からエレメントを十分離したときアンテナ入力は半分近くになりました

先日のJD1交信チャレンジのときにアースを海に投げ込んだときのアンテナ入力が33Ωであったことを考えると、単純ではありますが新コイルの場合13Ωと推測されます。JH1GVY局が水路にアースを落としたときの接地抵抗が2Ωほどという記事を思い出すと、新ローディングコイルの高周波抵抗は約10Ωほどということになり、ネットワークアナライザなどで測定した値とほぼ一致します。旧コイルとの直接比較で20Ω低下していたのでまずまずの成果だったと思います。

アンテナ設置から測定を済ませ、TX-136からPWR LOW設定(送信中の表示で4-8W程度)でDFCW30に続いてWSPR2を4回送信しました。

上が長点、下が短点を表しています

自宅のmini-Whip NRD535受信システムできれいに映っていました(約80km)
他局のグラバーにもくっきり映っておりましたが、WSPRは自宅のPCの時刻同期がなされていないためかデコードされませんでした。DTがマイナスなのでもう少しプラス方向に調整するコードを追加しようと思います。

なにしろ突発的に移動敢行したので告知しませんでしたが、次回は本格的に移動を考えますので136kHzの各局よろしくお願いします。

最後に寄り添う新旧コイルたち(笑)

2015年1月29日木曜日

新ローディングコイル簡易測定

リッツ線を使って巻いた新しいローディングコイルのQ値が本当にどのくらいあるのか、サブコイルを組み込む前に調べてみようかと。


部屋が狭いのでごちゃごちゃしていますが(汗)、こんな感じでメインコイルとAM用のエアバリコンを接続し、おじさん工房謹製APB-3とminiVNAproBT(CQ誌2月号で紹介されたみたいです)で共振特性をそれぞれ測定してみました。

ABP-3では共振点と3dB減衰点から計算する方法で、miniVNAproBTではリターンロス最小点での純抵抗(リアクタンス分はほぼ0)から割り出すという違った方法でそれぞれQ値を計算してみました。

まずはABP-3から


共振周波数は136.088kHzで3dB減衰点は下側で135.960kHzとその差は128Hz。したがって3dB幅は256Hzとなり、この共振回路のQ値は、

Q = f / δ f = 136088 / 256 = 531.6

と計算されます。

次に、miniVNAproBTの測定結果は、


リターンロス最小点での純抵抗Rsは11.7Ωでした。
ここから計算するQ値は、

Q = 2πfL / R = 2π x 136088 x 0.00796 / 11.7 = 581.7

と出ました。

両者の結果からこのローディングコイルのQ値は約550前後と推測されます。もう少し高いかなと思いましたが、同じリッツ線でも線端処理がもしかしたら足りない(すべての素線が接続できていないなど)のかもしれないし巻き方、ボビン径とコイル長の関係などいろいろな要素によりQ値が変化するものと思われます。ともあれ、現用のコイルよりはコイル抵抗も小さく効率向上は期待できそうです。

あとはサブコイルを内蔵し完成予定です。