2015年1月29日木曜日

新ローディングコイル簡易測定

リッツ線を使って巻いた新しいローディングコイルのQ値が本当にどのくらいあるのか、サブコイルを組み込む前に調べてみようかと。


部屋が狭いのでごちゃごちゃしていますが(汗)、こんな感じでメインコイルとAM用のエアバリコンを接続し、おじさん工房謹製APB-3とminiVNAproBT(CQ誌2月号で紹介されたみたいです)で共振特性をそれぞれ測定してみました。

ABP-3では共振点と3dB減衰点から計算する方法で、miniVNAproBTではリターンロス最小点での純抵抗(リアクタンス分はほぼ0)から割り出すという違った方法でそれぞれQ値を計算してみました。

まずはABP-3から


共振周波数は136.088kHzで3dB減衰点は下側で135.960kHzとその差は128Hz。したがって3dB幅は256Hzとなり、この共振回路のQ値は、

Q = f / δ f = 136088 / 256 = 531.6

と計算されます。

次に、miniVNAproBTの測定結果は、


リターンロス最小点での純抵抗Rsは11.7Ωでした。
ここから計算するQ値は、

Q = 2πfL / R = 2π x 136088 x 0.00796 / 11.7 = 581.7

と出ました。

両者の結果からこのローディングコイルのQ値は約550前後と推測されます。もう少し高いかなと思いましたが、同じリッツ線でも線端処理がもしかしたら足りない(すべての素線が接続できていないなど)のかもしれないし巻き方、ボビン径とコイル長の関係などいろいろな要素によりQ値が変化するものと思われます。ともあれ、現用のコイルよりはコイル抵抗も小さく効率向上は期待できそうです。

あとはサブコイルを内蔵し完成予定です。

9 件のコメント:

  1. JA1BVA 齊藤2015年1月29日 18:15

    写真を見た感じでは、700くらいあるのでは、と想像していました。
    500超えは、立派です。
    やはり線材の良さと巻き方の効果でしょうね。今後に期待大。

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    1. 齊藤さん。こんにちは。
      測定してみて改めてリッツ線の効果を実感しました。
      この流れで早速今週末このコイルを使って移動しようと考えていましたが、あいにく予報では雪が降ったりその後も風も強いらしく、天候が落ち着くまでは無理せず次の機会を待つようにします^^;

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  2. 直流抵抗はどの程度でしょうか。
    経験値では、Qが高く巻けたコイルの136kHzでの高周波損失抵抗はインダクタンスが
    4mH程度のときは直流抵抗の2倍以上、8mHでは3倍程度でした。

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    1. GVYさん、こんばんは。
      コイルの直流抵抗は2.5Ωでした。高周波抵抗はその4倍強になります。やはり2層巻きが影響しているのでしょうか。

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    2. 自作Litz線:48本/素線直径0.20mm、 導体総断面積1.51mm平方、 8.7mH、 DCR=2.2Ω ACR= 6.9Ω 、Q≒1,080 というデータが残っていました。
       高いQになる巻き方は色々と有る模様ですが、私は結局ソレノイド巻きに落ち着きました。 
       ”高いQになる”と言われている巻き方も、小型にしたときにその影響によるQの劣化が少ないという程度の意味なのかも知れません。

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    3. Qが1000以上のコイルはある意味理想的ですが、実際の運用に取り入れる場合その扱いが少々難しそうです(同調がクリティカルになるなど)。
      昨晩サブコイルを内蔵しバリオメーター化しましたので、移動運用で早速確かめてみたいところです。

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    4. その様な事もありますね。
      また、結局はコイルの損失抵抗だけ攻めても駄目で、接地抵抗や周囲物体での損失抵抗発生も含めた、アンテナ入力抵抗値として総合的に各損失抵抗をバランスよく下げないと意味が無いですね。

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  3. バリコンのローテータは摺動接点になっていて、接触抵抗が大きくなっている事
    がありますので、私が測定する時にはタイトバリコンのローテータ軸に半田付け
    して接触抵抗を極力下げております。
    写真:http://www003.upp.so-net.ne.jp/JH1GVY/q_dougu.jpg

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    1. なるほど接触抵抗が影響する場合があるのですね。
      使用したエアバリコンもローテータ部分が摺動接点になっていました。ただタイトバリコンとは異なってローテータ軸が後ろに突き出していないのでハンダ付けは難しそうです。

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