まずはリッツ線の断端処理から。リッツ線を購入したマイクロパワー研究所の方から教わったんですが素線の多いリッツ線の端っこの処理は重要で、すべての素線のポリウレタン被覆をはがすようにボール紙の上にリッツ線の端っこを乗せて上から60W程度の半田ごてを当てながら半田をとにかく十分量供給して平筆のように素線を鏝で整えて裏も同様に処理するそうです。すべての素線に接続できないと性能が極端に落ちるそうです。
でもって早速やってみました。
リッツ線は束ねたUEWの周りに絶縁帯を巻いている構造です |
十分に端っこをハンダあげしてから圧着端子に通してまた十分鏝で熱します |
次にリッツ線を巻くボビンです。
ちょうどホームセンターで売っていた円筒形のプラスチック製ゴミ箱。現用のローディングコイルにも使いましたが、バケツのようにきついテーパもなく25cm径で高さが36cmと程よい大きさです(径はもっと大きいほうが良いかもしれませんが)。
巻き始めのところに先ほど加工したリッツ線の圧着端子を螺子などで固定しその下に薄い両面テープを一巻きして巻き始めます。両面テープによって巻き線がずれないので巻きやすくなります。
あと、10回巻くごとにマジックでしるしをつけるのも良いでしょう。
で、調子よく巻いていたんですが、途中から巻ききれない(ボビンの長さがたりない^^;)ことが発覚したため100回目から2層巻きに切り替えました。最初から2層巻きでよかったかも知れません(汗)
とりあえず上の写真のように購入した160mを巻ききったところで(224回巻き)巻き終わりの端をハンダあげ&圧着端子取り付けしLCメーターでインダクタンスを計測しました。
自作のLCメーターでは約7.96mHを表示しています。
せっかくリッツ線で巻いたので、とりあえずQも測っておこうと、秋月のLCRメーターにも接続してみました。100kHzで測定してみると...
え”、こんなに高いの??
そのまま表示を追っていくとだんだん高くなってエラーになってしまうという不思議。どうもうまく測定できていないようなので、再起動させて何回か計測してみると、
だいたい700から800くらいに落ち着くのでこんなものでしょうか。
現用のコイルで200くらいなのでリッツ線を使った意味はありそうでしたが、ちょっとアバウトすぎるので、エアバリコンでアンテナ容量を抱かせた上でABP-3で測定した共振曲線からQを割り出してみようと思います。
あとは内蔵するサブコイル(eBayで購入したリッツ線で巻く予定)をつくりバリオメーターとしてまとめていきます。
どの様な二層巻きか判りかねますが、送信電力を加えると10kV程度の電圧が発生しますので層間放電させない様に巻く必要が有りますね。 放電すると高価な巻き線が駄目になるのでご注意を。
返信削除GVYさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
削除4番目の写真をご覧になっていただくと分かるかと思いますが、2層巻きはいわゆるピラミッド巻きでコールド側半分だけです。ホット側は100回分単層密巻きにしてあります。低電力から様子見ながら使っていこうと思います。
写真では、単層ソレノイドの上に、もう一回単層ソレノイドを巻いた様にも見えましたが、ピラミッド巻き( http://www.strobbe.eu/on7yd/136ant/pictures/136ant59.gif )でしたか。
削除私も同じ秋月のLCRメーターで測定してみた事がありますが、測定物が大きい為か周辺のノイズを大きく拾っているのかも知れません、信用できそうな測定は出来ませんでした。 小物CRLを測る為の機械ではこの様な大物の測定は難しいかも知れません。 アンテナの容量測定も同様に問題が生じる事がある模様です。
削除大物を測定する時には、それに応じた機器や測定方法を用いる必要があるかも知れません。
GVYさんへ
削除はい。そのピラミッド巻きで2層巻きしました。下地に両面テープを貼って下層の線がずれないようにして巻きました。単線UEWでは線同士が滑って難しいですが、リッツ線ですと外被同士の適当な摩擦で線のクロス部分を固定せず巻くことができました。それでも3層4層はさすがに一巻きずつ固定しないと難しそうです。
秋月LCRメーターでは10kHzまでですと比較的安定して計測できましたが(10kHzで180くらいでした)100kHzにすると非常に不安定で値がしょっちゅう変わります。機器内部的にも発信器の安定性の問題があるのかと思います。また発信器のあとにバッファアンプなどがないのかもしれませんね。被測定物が大きいと発振周波数やら引っ張られてしまうのかもしれません。
AM用のエアバリコンとで136kHzで同調させ、アンテナアナライザで共振特性と抵抗成分を計測してみようと思います。
私はこちらに書いてある方法で、いつも安定して測定できています。
削除送信機出力を絞って放電・感電しないように測定しています。
これならば外来ノイズが問題になる事はないでしょう。
但し、送信機高調波が多いとそれが測定の残留ノイズとして残ってQが
低く見えてしまいますが、、、。
http://www003.upp.so-net.ne.jp/JH1GVY/137arekore.html#loading
GVYさんへ
削除ご紹介ありがとうございます。信号源のレベルが外来ノイズレベルよりもずっと高ければ影響は少なくなるということですね。
コイルがHiQである場合バリコンのQ値も無視できなくなるのではと思われますが、この場合バリコンのQ値を加味すべきでしょうか。
私は一応タイトバリコン1kV耐圧を使っています。
削除エアバリコンなのでこれ以上は無いと思います。
ポリバリコンはやった事が無いです、耐圧も取れませんし。
エアバリコンでも手持ちのAMラジオ用のものは耐圧的に厳しいかもしれません。200pFあたりで耐圧数KVのエアバリコンをジャンク市で探してみようと思います。
削除立派なコイルです。
返信削除いかにも飛びそうな気がします。
私もリッツ線の端末処理に、良い経験をしました。
VLQさんの報告を読んで、同じ方法を発見したんだ、と自己満足しています。
ある方からいただいたお知恵では、
半田コテの先に2~3mmの穴、深さは5mmくらいをドリルで造り、
そこへハンダを流し込んで溶けたハンダ溜りを作る。
そこへリッツ線の先端をそのまま突っ込む、というものです。
VLQさんと同じように、圧着端子に固定してからハンダで固める方法をやっているので
まだ、実行していませんが・・・。続編、期待しています。
齊藤さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
削除リッツ線は断端処理もそうですが、単なる撚り線とは違った扱い方が必要に思います。リッツ線を構成する細い素線にかかる負担は必ずしも均一ではないので、極端な曲げやテンションのかけすぎは避けたほうがいいのかもしれません。
こういうときにハンダ槽があったら良いなぁと思っていましたが、コテ先を加工してハンダ溜りを作るというアイディアはなるほど目から鱗です。素線の広がりも抑えられFBに仕上がりそうです。
可変L用のサブコイルも巻き上げたので次の移動運用になんとか間に合わせたいなと思っています。
JD1から小野さんとの交信に再挑戦したいと思っています。
削除現地の状況が大きく変化したので、今後の状況次第ですが、
気持ちだけは持ち続けたいです。
お互いの努力の成果を残しましょう。
齊藤さんへ
削除こちらもいつかJD1AHC局と交信したいと願っております。
そのためにもこのコイル然り、少しずつではありますが設備その他進化を続けていきます。よろしくお願いいたします。
コイルが大きいほど、周囲の信号、ノイズを拾って、
返信削除それが測定値に影響を与えますね。
475のコイルの損失抵抗を測ろうとしても
ラジオの電波を拾って、インピーダンスメーターがディップせず、測定できません。
どこか、NHKの電波の弱いところへ移動して測定の予定です。
136のコイルでも、そんな感じがありましたので、室内に引き込んでいるHF用アンテナの
同軸ケーブルを外へ放り投げ、影響を少なく出来ました。
齊藤さんへ
削除周囲からの測定系への影響は思ったより大きいものなのですね。
とくに475.5kHz帯では中波放送帯にかなり近いので測定は難しそうです。
小野さんのコイルにヒントを得て、直径22cmのエンビパイプに
削除リッツ線を巻いてやってみると、ラジオ電波の影響は皆無でした。
いままで136kHz用の巨大なコイル(直径43cm、長さ45cm、4mH)の
途中のタップで、475の測定をやっていましたが、ラジオ電波でディップメータが振れていました。このコイルの使わない巻き線がアンテナのようになって、
ラジオ電波を呼びこんでいたようです。
ということで、懸案が解決しました。ありがとうございました。
齊藤さんへ
削除直径22cmの塩ビパイプとはずいぶん太いパイプですね。肉厚が厚くて相当重いように思いますがいかがでしょうか。
軽量で径の大きいボビンはなかなか見つからないです。今回のボビンも偶々ホームセンターでちょうど良さそうなゴミ箱を見つけて2つ確保しましたが、そのあとは見かけなくなってしまいました。
懸案が解決されたそうでなによりです。
はい、重いです。
削除136のコイルを小型化できないかと入手したのですが、
必要なLが得られず、押入れで眠っていました。