2018年12月31日月曜日

2018年を振り返る

もうなんかあっという間に2018年平成最後の大晦日になってしまいました。

そういうわけで2018年のまとめをしようと思います。

まずはハイライト

1.3Dプリンタの導入&大活躍
 VNシリーズオリジナルののエンクロージャを製作したいと以前から考えていましたが手始めに2018年の初めにSnapmakerを入手しました。しかし最初はなかなか手付かずになっていました。ようやく夏の終わりに開梱して組み立て、出力ソフトにおまけでついていたGコードファイルで何もわからないままに初出力。
 なんとなくできたかなーといった感じで、樹脂の素材やら反りの問題など1から試す形でほぼ毎日稼働している状態でした。またCADもFreeCADというフリーウエアの力でケースやつまみなどのパーツ類などはこのソフトでほとんどすべて3Dデータを作り出すことができます。わざわざ紙にスケッチしなくても、いきなりPC上で基本図形の組み合わせで複雑な図形を比較的簡単に作り出せ、またワークベンチというプラグインを導入するとさらに高度な3Dデータを作ることができる私のような素人にとって素晴らしいソフトです。
 そんなこんなで素材の特性やら、積層型のプリンタの特徴など作りながら少しずつ習得していくという日々が続きましたが、ついに念願のVNシリーズのエンクロージャを完成させる事が出来ました。
 また2台目の3DプリンタとしてGeeetech A30を導入、VNシリーズのほかに、Keyer Mini-V2 Revision2用のエンクロージャや巷で大人気のJQ1SRN OM作CW INVADERSのケースも作ってしまいました。

プレーは全くもってへたくそです(汗

 今後頒布するキットなども3Dプリンターで作ったエンクロージャを標準にしたいところですが、なにせ出力にまだ時間がかかる(1セット揃えるまで半日かかる)のでまだお悩み中です。

2.VNシリーズ3バンド揃う
  3出力PLLクロックジェネレータIC Si5351Aの存在を知ってから約3年ほどかけて初めてのオリジナルのトランシーバを作り上げました。その後人柱版キットとしてGoogle+のお仲間さんに配布しフィードバックをいただいたり、JE3QDZ吉村さんやJI3IVL森さんはじめ皆さんの多大な協力を得て、様々な不具合の解消や機能改善、マニュアルの英文化など自分一人では到底到達できないところまで完成度を上げる事が出来、このことを通じて自分もとても勉強になりました。また今年は7MHz版をベースにしてさらに10MHz版のVN-3002、14MHz版のVN-2002とバリエーションも増え、次は別に新たに何かを作りたいと思っています。

3.自主製作キットメイカー(無線版同人ハード)が増えた
 KiCADの普及や個人でプリント基板製作委託が安価にできるようになったことが大きいのではないかと考えていますが、無線界隈でも個人でキットを頒布される方がぽつぽつ増えてきました。今まで自作していても、他者がなかなか再現できない、またはその反対にこれはと思った作品例を見ても自分で再現難しいなどある意味自分流だけで終わってしまうような流れに風穴を開けるというか。大袈裟かもしれませんが、自主製作キットを頒布するという行為は、自分なりに調べて設計し頒布したものがはたして他の人にとってどう映るのか直接感じる事が出来る、また具体的なフィードバックや思いもつかなかったアイディアなど浮かんできたり、とにかく自分や他の人を巻き込んだ技術向上に貢献する行為と実感しているので、そうした方々が増えていることはとても喜ばしいことです。来年はもっとアクティブになるのではと期待しています。

というわけで自作中心のハイライトでした。

次にローライト

1.移動運用のアクティビティががたおちに
 とくに136kHz運用がぐっと減ってしまいました。昨年のローディングコイル破損が効いたのか一時まったく補修する気が起きず放置状態でしたが、3Dプリンターを使ってようやくうまく補修完了し11月の小笠原運用に合わせて千葉県某所に出かけましたが途中目的地直前で路肩崩れで到達できず近くの広い駐車場でアンテナを展開しました。林に囲まれていたのでロケーションは最悪小笠原どころか同時にQRVしていた1局のみかろうじてQSOできたにとどまりました。エレメントも経年変化か金属疲労で数か所で切れてしまうなど散々でした。
 ローディングコイルはちゃんと動作していることは確認できたので暖かくなる前にエレメントのリニューアルなど行おうと思っています。

2.やっぱりSASだった
 無線とは関係ない自分の身体のことですが、前々から就寝中のいびきや呼吸が止まったようになると家人に指摘されていて、なおかつ寝覚めも良くなく日中もいつも眠たいなどの症状が見られたので重い腰を上げて検査に臨みました。
 結果はやはりというか睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome; SAS)しかも結構重症(最低酸素飽和度50%台というのにはさすがに驚いた)だったためCPAP導入しました。
 毎晩マスクを装着して機械に接続するなど結構煩雑ですが、導入してみると寝覚めは良くなるし日中の眠気も改善傾向になるなど効果は明白でした。
 将来内蔵の負担から起こる合併症のことを考えるとCPAPは続けていく所存です。旅行の時の持ち運びがちょっと面倒ですが^^;

 まぁ細かいこと言えばまだいくつかありますが、大きなところではこんな感じでこれにて2018年を締めくくりたいと思います。

皆様におかれましては良いお年をお迎えください。

また来年もひとつこのブログをご贔屓にお願いいたしますm(_ _)m

2018年12月12日水曜日

最近までのまとめ

前の投稿からだいぶ空いてしまいました。

そんなわけで最近までのまとめということで。

今嵌まっているものと言えばこちら。


Snapmakerという3Dプリンタ、CNC、レーザー加工機の複合機を購入済みでしたが、出力可能な大きさが125mm立方と比較的小さいためもっと大きなものを造形できる3Dプリンタを探したところ、Geeetech社のA30というのを見つけ早速購入しました。最大造形サイズは320x320x420mmと非常に大きいです。パッケージはZ軸の枠を取り付けて各配線を施せばOKという半完成タイプで、開梱して30分ほどでセットアップが出来ました。

この手のプリンタはCR-10というプリンタと同じような構成で、各パーツ流用できるものがありeBayなどでも容易に手に入るようです。Snapmakerと違いX軸Y軸がベルト駆動だったり囲いがなかったり少々不安な面もありましたが、結果的に購入して正解でした。

FaceBookのユーザーグループに参加してこのプリンタのまつわるものなどいろいろな情報を仕入れ少々改造や設定の調整など行うことによってやっと安定して出力できるようになりました。


3DCADはいつものFreeCADを使いSTLでエクスポートしたデータファイルをCURAというスライサーソフトに読み込ませ、Gコードファイルを生成し、そのファイルをA30用のプリントソフトに読み込ませてUSB経由で出力しています。SDカードによるスタンドアロン出力も可能で便利そうなレジューム機能も付いていますがなぜか出力の途中で軸の制御がおかしくなって失敗してしまいます。まだ原因が分かりませんが今後解消してスタンドアロンで出力としたいところです。

というわけで、このプリンタを使っていろいろと作ってみました。


まずはVNシリーズのエンクロージャ。

SnapMakerでも作りましたが、A30は造形エリアが広いので構成パーツをすべて1回で出力可能です。時間はかかりますが余熱待機時間分早くなるし、CURA上の設定でプリント速度を速めたりさまざまなパラメータを調整することで時間短縮する事が出来ます。(もちろんSnapMakerでもCURAで作成したGコードファイルで出力は可能です。)

つぎに、135kHz帯運用で必要な大型ローディングコイルに内蔵するバリオメーターコイルの回転機構を製作。


コイルの回転軸の両側に見える大型のギアですが、3DCADでデザインして3Dプリンタで出力したものをそのまま使っています。

ギアを収める透明の枠はアクリル板を加工したもので、6mm径のベークライト棒を加工してギアの軸穴に挿入してコイルの回転軸と操作ツマミ用の軸としています。取り付けビス・ナット類もプラスチックねじを使うことによってコイルと端子以外は金属フリーになっています。


また、ローディングコイル機構を組み込んだ本コイルの外側に回転操作用の軸を通すガイド、バーニヤダイヤルを着脱可能にするためのアタッチメントも3Dプリンタで作成しました。

最後に、Keyer Mini-V2 Revision2用のエンクロージャも作ってみました。


 形状をいろいろ考えましたが素材のABSの強度を考えると、前面のアクリルパネルは残したほうが良いと考え前面のアクリルパネルを残す形にしてみたら、意外としっくりしました。


これまたうまくいったものは、電池アクセス用の蓋です。底面と蓋の厚さを3mmと厚くして 強度を持たせるようにしました。重なる部分を少し削る必要がありますが、案外ぴったりとはまってくれるのでFBな仕上がりになりました。

だいぶ自分なりにノウハウが蓄積されてきたので、またいろいろと製作しようと目論んでいます。

それから、久しぶりに小笠原の135kHzと475kHz運用が11月の下旬に行われるということで、久しぶりに135kHz移動運用を敢行しました。

移動場所は千葉県の勝浦ダム。3年ほど前に千葉コンで移動した場所です。ノイズが非常に少なくJA7NIの信号が強力に受信できたので、受信だけでもできないだろうかと早朝移動しました。ところが途中最後のところで路肩のがけ崩れで通行止めを食らってしまいました。もう一つのルートで向かおうと思いましたが時間がないため仕方なく広めで誰もいない駐車場に停めてアンテナ設営しました。

広めとはいえ周りが林に囲まれておりロケーションとしては良くないです。ともあれせっかく来たのでいつもの12m高2条傘型アンテナと、先日完成したローディングコイル、10枚のガルバリウム鋼板によるアースマットを設置。アンテナ入力抵抗は約100Ωとやはり周りの林の影響が大きいと思われました。

そうして136.5kHz付近をワッチしてみるとJA1HQG移動局がCQを出していたためコールし579-559でQSOできましたが、JD1の信号は聞こえずでした。その後137.5kHz付近でWSPR2を送信し数局捕捉してもらったのを確認して撤収しました。

設営時エレメントのアルミ線が切れ切れになってしまったため、ローディングコイル以外もそろそろリニューアルの必要性を感じました。

あとはVNシリーズの製作代行もぼちぼち依頼が来ており製作を進めていますがそろそろ次のものを考えようとパーツなど集めて試作をしようと考えています。何になるかはまた後日。

2018年10月31日水曜日

今更ながらのSDR-3製作記(とりあえずできたー編)

CQ出版社のトランジスタ技術誌9月号のSDR特集にあったSDR-3という7MHz帯SSBトランシーバーのキットを販売するという情報を聞きつけ、早速Faxで注文しキットが届きましたが、3Dプリンターとの格闘中で組み立てが先延ばしになっていました。

ひと段落したところで届いたSDR-3キットをとりあえず組み立ててみました。


届いたキットにはトランジスタ技術9月号も同梱されていました。

コントロール部 SDR-3D(ディジタル部)の内容
RF部 SDR-3A(アナログ部)の内容

キットは、STM32F4とオーディオコーデック、LCD、コントロールスイッチロータリーエンコーダを含むSDR-3Dと、ベースバンド信号をRF信号に変換するSDR-3Aに分かれて梱包されています。

説明書に従い、まずはSDR-3Dから組み立てていきます・


SDR-3Dの内容ですが、表面実装部品はすでに装着済みです。まずDCコネクタをハンダ付けしてDC5Vを供給し、システムのVDDの電圧が規定値に収まるか確認し、プログラミング用のシリアル通信ヘッダピンを装着します。

事前に確認しなかったのですが、STMマイコンにプログラムを入れる作業が必要です。そのために別途USB-シリアル(3.3V)変換モジュールが必要となるのですが、以前秋月で購入していた超小型USB-シリアル変換モジュールを思い出しパーツ箱をひっくり返して探し当てました。個人的には本誌を同梱するのならモジュールも用意してくれるとありがたかったのですが、偶々手持ちのものがあったので先に進める事が出来ました。

ちなみにUSB-RS-232C変換モジュールは使えません。高くて12V程度の電圧がマイコンポートにかかってしまうのでマイコン側が壊れてしまいます。

秋月で購入しておいたUSB-シリアル変換モジュール
モジュールの用意が出来たらPCとSDR-3Dのシリアルポートをモジュールを介して接続し、STmicroのサイトからプログラミング用のソフトをダウンロードします。(STmicroへのsign upが必要)


おじさん工房のサイトから実行ファイルをDLしマイコンにプログラム中
プログラムの書き込みが終了し、ボード上のLEDが正しく点灯、点滅しているのを確認して、残りのヘッダピンやスイッチ、ロータリーエンコーダなどをハンダ付けしていきます。LCDは基板の裏についているSDカードソケットを外す作業が必要です。
部品装着が終わったら改めて5VDCを供給し起動させます。

再起動しLCDが表示されています スイッチ類の動作も確認
LCDに一連の表示が出て、ロータリーエンコーダなどの動作が確認できればSDR-3Dはひとまず完成です。

引き続きSDR-3Aを組み立てます。こちらも表面実装部品は装着済みなので、ヘッダピンやリードインダクタ、リレー、RFトランス(手巻きが必要)を説明書に沿って装着していきます。

最後にSDR-3DとSDR-3Aをつなぐコード処理をし、相互に接続して完成です。完成までゆっくり行っておよそ3時間程度です。


アンテナとスピーカーをつないで起動させるとバンドスコープに信号が表示され、受信を開始します。


とりあえず受信は問題なく動作しています。送信部のテストと各測定についてはまた次の機会に纏めようと思います。

このキットは完成度は高いですが、実験や教材としてとても有用です。ただ使うだけではもったいないですね。時々記事のネタにしていこうと思っています。

今回はとりあえず完成したよ!ということで(笑)

2018年9月25日火曜日

3Dプリンタ導入しました

2年ほど前にKick Starterに出されていた、Snapmakerという3Dプリンタ、レーザー加工、CNCがひとつのセットにおさまるマルチ工作機械にBackerとなって、今年春ごろ手元にセットが届いたきりになっていましたが、8月の終わりにいろいろなイベントが一息ついたところでようやく組み上げました。

コンパクトにまとまっています
本体以外にPLAフィラメントや必要なものがすべて入っています。
マニュアルどおりに組み立てると約30分ほどで組みあがります。エンクロージャーも追加注文しておいたのでこちらも組み上げて、本体をエンクロージャーに収めれば出来上がりです。

イラスト見ながら簡単に組みあがります。わくわくしますね
調整はZ軸の高さ調整のみで、ベースにコピー紙の切れ端を置いてキャリブレーションモードにして四隅のポイントごとにノズルの先端とベースの間隔を調整します(厚さ0.1mmの紙を挟んで調整するのが良いのですが、普通のコピー紙(0.064mm)でもノズル先端が少し引っかかるくらいでも良さそうです)。

調整が済んだら次に素材のフィラメントをプリンターモジュールにセットします。

Filament Changeモードにするとノズルがデフォルトで200℃まで加熱(必要に応じて温度上げ下げが出来ます)するので、フィラメントの先端をプリンタモジュールの挿入孔に差込み、ノズルの先から溶けた材料が細い線となって出てくるのを確認して出てきた余分な材料を除去して準備完了です。

CADで生成した3Dオブジェクトファイルを、Snapmakerのサイトからダウンロードしたソフトで読み込みます。ソフトはGコード生成するスライサーとプリンタへデータを転送してプリント動作を制御します。

Snapmaker本体のUSB端子からPCのUSB端子に接続し、ソフトでプリンタが接続されたCOMポートを選択して読み込んだ3DデータをPreviewボタンをクリックすることでGコードが生成されます。

印刷品質はデフォルトでFast, Normal, Bestが選択できますが、各パラメータをカスタマイズすることも出来ます。通常はNormalで十分です。他にフィラメントの種類(PLAかABS)、Adheision、Surpoortの種類、拡大縮小、印刷位置の調整など一通り細かく設定することが出来ます。

フィラメントはPALとABSという素材が良く使われているようです。加熱して溶かした素材を積み重ねて形を形成する仕組みのため、材料が冷めるとどうしても収縮してしまいますが、PLAは収縮率が少なくABSはやや高いためABSではプリント中に形成物に亀裂が生じたりして扱いが難しいです。またPLAは後加工がやや困難なことと、温度や衝撃に弱くお湯でも柔らなって変形してしまうという欠点があります。

ほかにはナイロンやPETなどいくつかの素材が選択できますが、それぞれの特徴があるため用途に応じて選択する必要があります。

お試し印刷。Makerfairのキャラでしょうか
それからオリジナルの3Dデータを生成するには3D用のCADが必要になります。フリーのソフトやプロフェショナルにも使える本格的な3D CADなどいろいろありますが、最初から複雑なものを作るというわけではないので、FreeCADというオープンソースなフリーソフトを導入してみました。


Windows, MacOS, Linux上で動作するマルチプラットフォームなソフトです。


詳しい操作法については割愛しますが、基本図形を組み合わせることによってこのような部品の3D図を作成する事が出来ます。

出力ファイルもSTL、OBJ形式などにエクスポート可能で、3Dプリンタソフトに読み込ませてGコード生成が可能です。

で、早速VNシリーズのケースを設計試作してみました。

穴の大きさや位置など当然のことながら正確です
念願の内蔵スピーカーもうまく配置できました
基板の色に合わせてみました
材料の収縮や、プリント時の剥がれによる変形など失敗しながらひとつづつコツをつかんでいます。

電子工作と同様に3Dプリンタによる造形も奥が深いです。

楽しみながら上達していきたいですね。

2018年8月29日水曜日

ハムフェア2018参加記

先日猛暑の中8/25,26に行われた恒例のハムフェアに行ってまいりました。

といっても初日だけですが・・・




まぁこの辺の画像は皆さんよく撮られているので特に説明は要らないと思いますが(笑)、2週間前の某大イベントに比べればいたって楽か・・・と思いきやかなりの暑さで入場するまでにすでに汗だくになっていました。


いい歳こいたおっさんがこんな名札(いずれもQSLカードのデザインです^^;)首からぶら下げて会場を徘徊しておりました。


 昨年欠席したので2年ぶりになりましたが、いつもの全日本長中波倶楽部ブースにお邪魔してお店番のお手伝いです。

LF/MFで活躍されている皆さんが持ち寄った作品はいつもながら圧巻ですね。135kHz用と475kHz用の大きなローディングコイルにブースに訪れた方は皆さん驚きの眼差しでした。というか長波帯のアマチュア無線バンドをご存じない方もまだまだ多く、これはもっと認知度を上げないといけないと思いました。

かく言う自分は135kHz帯用小型の20W CW送信機を展示しました。

前にもブログの記事にあげたE級増幅回路を応用した高効率の送信ユニットで、小型にまとまっているとあってか意外と見ていただけたようでした。否、隣にSUR工房さんのCIR-45Dという最新の小型構成のパドルを置いたのが良かったのかもしれません。

時々ブースを離れて他のブースを回ったり自作品コンテストの受賞作品展示コーナーを覗いたりしてみました。

自作品コンテストコーナーで注目したのは・・・


まずこれ。7MHz 1KW AM送信機。こんなにコンパクトなのに1kWですよ!しかもAMで。概要は250W出力のPower MOSFETの2パラレルプッシュプルアンプ4ユニット電力合成し、E級増幅のPWM変調ということだそうです。

もちろんE級なので非常に高効率です。

この技術是非身につけたい!

でもってもうひとつは対極的なセットです。


 あまりにもコンパクトすぎてこの距離では何か良くわかりません(笑)。



 これ、カセットケースにすべて詰め込んだ6mマルチモードQRPpトランシーバです。何がすごいかって、内部配線の大半が空中配線で、中が3D迷路のごとく配線が入り乱れています。これで完全なトランシーバーとして動作するのがなんともすごいんです。この技術もぜひ身につけたい!


まぁあとはこんな感じで適当に。

メーカーのブースはレポートなしかよ?と言われそうですが、あんまり興味ないんでパス。

あと、写真に撮りませんでしたが最近HT-1AというHF2バンドCW QRPトランシーバキットを頒布開始されたJL1KRA中島OMとアイボール。しばらくいろいろとお話を聞かせていただきました。キット頒布の苦労話やCRkitにまつわる裏(でもないか)話など、大変興味深いお話でした。自分も小規模ながらキット頒布しているので苦労話には大変共感しました^^;

それから、秋葉原無線部に出展されお手製のキット(無線機要らずのWiresXとガッテンR)を頒布されたJQ1SRN武村OMにブース前でアイボールしてしばらく歓談しました。キット開発過程はブログで拝見していましたが、開発がとても早くていつの間にかキット量産して完売させてしまうというバイタリティに圧倒されっぱなしでした。次回もやる気MAXだそうでとても楽しみです。

また、かのしながわハンコ倶楽部!!でtwitterでも人気者のJO1FHM/2縦振電鍵最高な成嶋OMにお会いして某謎のお祝いのブツをお渡しし、OMからは和文練習のための『和文はともだち』を頂戴いたしました。

そのほかtwitterやGoogle+、facebookのフォロワー各局とお会いし、終了まで楽しいひと時を過ごすことが出来ました。

1日目終了後、有楽町と新橋の間にあるお店で行われたJARL QRP Clubの懇親会に参加させていただきました。


自作好きが集まってこちらでもいろいろな話やら、持参した自作物を披露したりで大変充実しておりました。

 そんなこんなで初日が終了、自分は用事で2日目に参加できませんでしたが非常に有意義でした。今後の活動に大いに刺激になりました。

でもって今回の収穫を。


まずは先日正式にラインアップに加わったSUR工房の小型パドルCIR-45Dの緑色。赤と青は7月の関西アマチュア無線フェスティバルで一目惚れして購入しました。緑だけ売切れてしまったため、今回のハムフェアで手に入れようと会場まもなくブースに駆けつけて購入しました。

このパドルは、超小型ながら打鍵感はしっかりしていてバネ圧や接点間隔調整も普通のパドルと同様に備えており、接点も銀を奢っていてこだわりを持った実に本格的なパドルです。自分はこういう小型で中身がしっかりギュッと詰まったものに弱いんですよね(笑)。これですべてのVNシリーズにぴったり揃えることが出来ました!(自己満足^^;)

VNに限らずたぶん移動には欠かせないアイテムになると思います。

VN-2002もしばらく置かせていただいて大変恐縮でした^^;;


続いてはしながわハンコ倶楽部!!さんのアイテム。新作のGAWANTちゃんGAWAクルちゃんステッカーの大小ペアです。GAWANT本体はさすがに買うことが出来ませんでしたが、ステッカー買えたので満足です。どこに貼ろうかまだお悩み中ですが・・・


最後にJQ1SRN特製のシールとJO1FHM/2特製の和文はともだちを頂戴いたしました。特製シールはちょっと前に廃止されたあのシールよりもふた周り大きく、数字が振ってあるものは、免許された番号に当たる無線機に貼り付けるとこの無線機が第○送信機かすぐにわかるので便利です。和文はともだちは、説明書が良くまとまっており自分でも何とかおぼえられそうです。お二方どうもありがとうございました。


はい、というわけで次回は8/31,9/1予定とのことです。次回はもっとアクティブに参加したいなっと。

おわり。

2018年8月20日月曜日

DSA815TGスペアナがやってきた

大袈裟ですがついにやってもーたしてしまいました。

Amazonでも購入可能ですが、ここはちゃんと店頭で買おうとコツコツ貯めてきたスペアナ基金(笑)を握り締め、秋葉原の計測器ランドに伺いRIGOLのDSA817TGを購入しました。

中堅のHF据え置き機程度の値段でこのような本格的な新品の測定器を購入できるのは驚きです。

別のイベントが控えていたので開梱は購入1週間後になってしまいましたが、いよいよ外箱を開けてみると・・・中にも同じような段ボール箱が^^;


内側の段ボール箱を開梱しようやく本体と付属品が拝めました。


電源をつなぎ、火入れ式。スイッチオンから起動まで数十秒程度と立ち上がりは早いです。セルフキャリブレーションを行い早速VN-2002に30dBの通過型アッテネータ2本通してスペアナの入力に接続し高調波スプリアスを観察しました。

スパンやRBWの調整などはAPB-3で慣れているのですんなり調整できます。ロータリーエンコーダでも調整できますが、数字キーに直接入力したほうが速くて確実です。


実際VN-2002の送信出力をチェックしてみると3倍高調波のレベルは-50dBc以下でしたが結構目立ちます。その代わり3倍高調波以降はほとんど見えません。

先日VN-2002のLPFを再設計し、構成する素子の変更を行った後の波形を確認してみると・・


出力レベルは上昇し、3倍高調波のレベルはぐっと下がったことがわかります。


近傍の信号スペクトラムでも-40dBcを超える帯域外不要輻射は見られず再設計の効果が見られました。

また付属のトラッキングジェネレータ(TG)を使って14.318MHzのジャンク水晶で作った6素子のラダー型SSB用クリスタルフィルタの測定を行いました。


インピーダンスマッチングを施していないので、通過帯域内でのリプルがやや目立ちます。挿入損失は約5dB、通過帯域は3kHzから4kHz程度でした。


最後にAPB-3の信号発生器モードに切り替え、APB-3の出力から30dBのアッテネーターを介してDSA815TGに入力し、信号レベルを確認しました。

DSA815TGをゴールドスタンダードとするならば、APB-3のSG出力は約-14.5dBmということで他のAPB-3ユーザの検証結果にほぼ一致しています。APB-3の出力調整プルダウンメニューによる出力変化もDSA815TGで観察すると表示どおりに変化していました。

今回のDSA815TG導入によって自作環境が一気に拡がった、というのは言いすぎでしょうか。もちろん従来の測定器との使い分けは重要です。宝の持ち腐れにならないようにしなくては。