回路図はこんな感じです。
一応不許複製転載で |
最初の74HC00はSi5351Aの出力3.3Vを5Vにレベル変換し、後に続くトランスをドライブするため2段目を3パラ接続して出力を得ています。もちろんこの部分はインバーターの7404や他バッファへの置き換えが可能です。
トランスは136kHzという周波数の信号を伝達するためインダクタンスを大きくとりますが、160m版よりひとまわり大きなコアで製作しても充分でした。
トランスによって180度位相差の信号2対を生成し、ダイオードで負電圧部分をクリップしIR4427ドライバの入力に各々接続してその出力でMOSFET(FKI06269)のゲートを駆動します。
MOSFETのドレインソース間のCと、ドレインから出力トランスの間のLでE級ネットワークを形成します。
目的の20W出力を得るために出力トランスのインピーダンス比を決定しています。MOSFETから見た負荷抵抗からE級ネットワークの素子定数を計算して実装し、オシロスコープでドレイン電圧とゲート電圧を観察して各定数のを微調整しました。
ドレイン電圧曲線はちょうど回路図の定数でゼロボルト点は至適です。
次にLPFを実装しました。インダクタに最初高AL(11.5)のダストコアT68-1を2つ重ねたものを使用しましたが挿入損失が2,3dBほどと大きく、20W以上の出力を入れると出力が6割まで小さくなるのに加え、その損失分コアが発熱してしまいます。そのため良く使用される#2材のT68-2を2つ重ねとして新たに巻きなおしました。その際やや線径を細くしてなるべく巻き線がダブらないように巻きました。
LPFはJUMAのTX-136を参考にしました 定K型のハーフウエーブフィルタですね |
プッシュプル出力なので2次高調波レベルが低く、このくらいの特性で充分? |
まずLPF装着なしの測定結果を。
プッシュプル出力の特徴として偶数次高調波の低減が見られます。
次にLPFを通した出力波形です。
偶数次、奇数次ともに-70dBcを確保しており充分すぎるくらいです。
電源電圧12Vでの出力は約22W、効率は74%程度になりました。もう少し効率を上げたいところですが、20W超える出力でもMOSFETは放熱器は必要ない程度にしか熱くなりません。
というわけで2200m用の送信部回路は固まりました。コイルサイズは大きいもののなんとかコンパクトに収めていきたいところです。
0 件のコメント:
コメントを投稿