2014年4月1日火曜日

PA0RDT Mini-Whip 作ってみた

先月30日は天候が荒れていたので外出は極力控えて工作していました。

今回作ったものはPA0RDT Mini-Whip Antennaです。やっぱりいまさら感ですか...(汗)

自宅での136kHz運用に当たってはいろいろ検討しましたが、現時点で136kHzの送信アンテナはなかなか自宅では立ち上げられそうにはありません。難しいのは垂直モノポール系では接地抵抗の問題と環境雑音、建物などの影響がネックとなっています。SRAも作ってはみましたがかなり巨大(15cm径の塩ビ管1m)で重量も大きく、また高インダクタンスを得るためにコイル線材長がとても長くなり、当然コイル損も通常のローディングコイルより大きく、少なくとも本格的なリッツ線を用いないと実用には程遠いと判断しました。ただせめて受信はどうにかしたいのと、別PCをつかって24時間稼動可能なグラバーを構築したいという思いから、まず最初の一歩としてMini-Whip製作しようということになりました。

前口上はこれくらいにして、回路図です。ほとんど原典に近い構成で何のひねりもありませんが、定数や部品の型番が微妙に違うのは手持ちの部品を漁った結果こうなったというわけです。


2SK125はだいぶ昔6m用のプリアンプに使うため買いためていたもので、J310の代わりとして申し分ありません。後段のTrとして原典で使われている2N5109はfTも高くIcも大きく余裕がありますが、残念ながら手持ちにはなく、用途がローバンド~LF帯に限ることと回路図からそれほどIcも流れないとみて汎用TRとしてストックしてある2SC1815GRを使いました。あとはLF帯で十分なインピーダンスが得られるようにRFCを2mH(電源供給ユニットも同様で)としてるくらいです。

組み立ては、ガラスエポキシの両面生基板をプローブ部分のみ片面エッチングで銅箔部分を除去しパーツはすべて空中配線、パネル取り付け用BNCオスコネクターと一緒にタカチのプラケースに固定しています。出来上がったMini-Whipは伸縮アルミポールの天辺のM座に変換コネクタをつないでそのまま設置し屋根より50cm高いところまで上げました(地上高9m程度)。

蓋をパチンと閉めるだけでネジ要らずの便利なプラケース

とてもアンテナとは思えない怪しい構造物(笑)

受信機につないでみると、思ったよりノイズは少ない割には中波放送はほぼフルスケールと強力に入感しています。VLF/LF帯は10kHzからスキャンすると、ロシアのAlphaやさまざまな潜水艦通信用と思われる信号が受信され、40kHzと60kHzのJJY、68.5kHzのBPCも時間帯によりますがクリアに入感します。

10kHz台の『パリパリっ』という乾いた空電ノイズが印象的
ロシアの長波放送ってもう終了したのですねorz

136kHz帯ではArgoにて他局のQRSS,DFCW信号が確認できました。

朝のとあるDFCW信号"GM TU"の繰り返し

屋外で建物からなるべく離すことと、途中にアースを施すことによってノイズレベルも思ったより高くなくて使えそうです。今回のアンテナの特性をABP-3で測定しようと思いましたが、ATTを介さないと入力オーバーでADCが壊れてしまったという話を聞いてまだ測定していません(汗)はやくATTなんとかしないと。

今度はアンテナケースと同軸接続部分に何がしか防水処置を施し、Argoを入れた専用PCを用意して24時間稼動のグラバー立ち上げを目指そうと思います。



3 件のコメント:

  1. こんばんは。

    Mini-Whipは、ノイズ撃退のキーとなる「ノイズアンテナ」として実験途上です。我がシャック周辺は「ハイバンド」のノイズに苛まれており、これを逆フェーズで打ち消して撃退するために、HFの上の方までちゃんとゲインが取れるアクティブアンテナ・・・こんなものが必要です。Mini-Whipは正にベストフィット!

    ただ、同軸経由で通電するために使うRFCを上手く考えないと、折角増幅した「ノイズ」が減衰してしまうため、ちょっと投げ出してあります(^^; FT50-61辺りで片付かないかなぁ・・・と思案中です。

    それにしてもMini-Whip自体は、盲点を突かれたというか、本当に何故、今までこういった構成に気づく人がいなかったのか不思議ですよね・・・。

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    1. どよよん無線技士さんこんばんは!

      仰るようにのMini-Whipのハイバンドの性能は電源供給のRFCの自己共振周波数が問題になるようです。こちらが参考になるのではないかと。

      http://psk31.cocolog-nifty.com/digitalmode/2013/06/mini-whiprfc-6b.html

      こちらは用途が長波帯が主なので、ある程度インダクタンス高くしてインピーダンスが上がればOKかなということで単純にマイクロインダクタを使いました。

      今月中旬に行われるアクティブアンテナコンテストに出品して作ったMini-Whipの性能がどんなものか確かめてみようと思っています

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    2. あ、すでにチェック済みでしたね^^;; >ブログ
      失礼しましたm(_ _)m

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