2015年6月29日月曜日

検査日程決定と新キーヤー試作

475.5kHz帯変更工事完了届け一式を関東総通に郵送で提出してから1週間ほど経過した時点で検査担当の方から連絡をいただき、検査日程が決定しました。

ローディングコイルのバリオメーター遠隔操作部分もバラック状態でも現地で動作確認とっており、その後完成したコントローラーを当日現地で接続し、問題なければあとは検査官を待つばかりになります。

バリオメーターコントローラ PIC16F1827使用 EIA232経由で通信
先日の試験電波発射のときは、日中としてもあまり飛んでいないような印象でした。どうもアンテナの制限が効いているのかもしれません(7m高短縮バーチカルアンテナ)

送信機が50W出力なので致し方ありませんが、免許後も順次アンテナはEIRP1W以内の範囲で改良が必要そうです。(ただ改修のたびに検査を依頼しないといけないと思うと結構大変そうですが(苦笑)

閑話休題。

先日発注した新キーヤーの基板が納品されてきました。

P板.comに依頼して一週間で納品
品質は申し分ありませんが、円安の影響か前回に比べコストが結構上がっています。

早速第一作目作り始めましたが途中でミスが...

タクトスイッチの足をラジオペンチで広げて加工(汗
何気にPCBEのパーツライブラリとして作っておいたタクトスイッチのレイアウトが間違ったままで、それをそのまま転用したために足の位置が広すぎるという結果になってしまいました。

表面実装部品やピッチの狭いLCDのレイアウトに神経が集中していたせいかタクトスイッチの位置の検証をまったく怠ってしまったのが原因でした。そのほかにも一部シルク印刷の反転処理を忘れるなど、うーんどうもいけませんね。

早速レイアウトを修正するなどして次回の製作に備えることにしましたが、少し加工が必要なものの他のレイアウトは問題ないのでこの基板で初回頒布とすることにしました。

基板の裏側 中央のPIC16F1847の右には交換可能なフォトMOSリレー
LCDパネルは、秋月のAQM-1602をブレークアウト基板なしで直接基板に取り付けるようにしました。交換することはないとは思いますが、万が一交換する場合半田ごての熱で容易に基板のランドがはがれてしまいやすいため、1.27ミリピッチのソケットを介したほうが良いかもしれません。

何はともあれ試作機は完成しました。所要時間は1時間から2時間です。

電源はロータリーエンコーダのプッシュスイッチを押してONになります
反対側にちょうど単4電池2本分のケースが収まるスペースが確保できたので強力両面テープで固定しすっきりまとまりました。電池ケースも基板に取り付けるタイプにすると完璧だったかもしれませんが^^;

次はそろそろ加工依頼したアクリルパネルが届くころです。

2015年6月22日月曜日

自作PCの修理というかハードウエア刷新

自作PCが故障した原因の多くが電源ユニットの故障で、何の前触れもなく電源が入らなくなるという事象がほとんどでしたが、今回の故障には悩まされました。(結局電源が原因だったわけですが)

このケース、ファンの音が五月蝿いけれどよく冷えます
とある朝、いつものように5年位前に組み立てたAMDシステム(PhenomII 955 BlackEdition+880FXチップセット)の電源をONしたところ、PCファンなど回り始めたのにいつまで経ってもいっこうに起動画面が出ません。POWERボタン長押しでもOFFにならず、よく見るとマザーボード上のPOSTコード表示がまったく点灯していません。

これはCPU周りの電源回路が故障したのだろうと最初に思ってしまったことが遠回りの始まりでした。

マザーボードも5年ほど経過し、時々CPUやGPUのオーバークロックしたりした付けが回ったかと思い込んで最初マザーボードを交換することにしました。

AM3+用のマザーボード 古いPhenomII955BlackEditionも使えるとのことで購入
マザーを入れ替えたのですが...
前のマザーボードのには搭載されていなかったBIOSに代わるUEFIを楽しみにしていたのですが、どういうわけか同じ症状に。

電源は入ってファンもまわるものの起動しません。いわゆる5Vラインは生きていてその表示LEDは点灯していましたが、その先うんともすんとも。

ネットで調べると、どうもCPU自体が壊れてしまいそれを挿したマザーボードが故障し、新しいCPUを壊れたマザーボードに挿すと今度は新しいCPUを壊してしまうという負のスパイラルがあるらしく、新しいマザーボードを壊してしまったかもしれないということで購入先に送って検証してもらうと同時にCPUを新しくすることにしました。

数日後送ったマザーボードは問題なしということで手元まで送り返されました。そしてCPUを購入(もはやAMDのCPUは秋葉原まで出向かないと希望するモデルが買えなくなってしまいました。悲しいことに)しました。

購入モデルはFX8000シリーズの最廉価FX8320Eで、8コアの3.2GHzとPhenomII955BEのクロックと同じですが、TDPが95Wと控えめです。

でもって戻ってきたマザーボードに新しいCPUを挿してみたところ、やはり起動しません。

ここまで来ると、ようやく電源が怪しいのでは?ということで替えることにしました。

使用していた電源ユニットはコルセア製のHX850という大容量の電源でしたが、まさかこれが故障?という感じで疑いを向けるのに回り道をしてしまいました。

まぁここまできたら、故障修理というよりもハードウエア刷新と割り切って新しい電源と同時にDVDドライブをBDドライブに替え、RAMとストレージ、ケースを除いて総取替えとしました。

やっと電源が入って起動するようになりました
OSはそのまま(Win7 64bit)にしましたが、大幅にハードウエアを変更したため通常のオンライン認証が不可となり久しぶりに電話で認証しました^^;

それにしてもやはりとはいえ電源だったとは...

コルセアの電源は耐久性もそれなりにあるだろうと勝手に思いこんでいたので、原因特定に時間と余計な?お金がかかってしまいました。(ハードを全面刷新したと思えば、それもまた良しということで)

たぶん交換した元のマザーボードやCPUは生きているでしょうから使えそうならどこかで再利用としましょうか。

2015年6月13日土曜日

キーヤーの基板を刷新へ

別ブログで展開しているキーヤーは機能はそこそこですが、難点はケーシングしにくいところでした。


タクトスイッチとLCDの高さが合わないので、そのままではフラットなパネルに取り付けることが出来ません。PICを直付けにしてLCDのピンソケットの高さを削り、タクトスイッチを少し浮かせてハンダ付けし面を合わせるなど工夫された方もいらっしゃいました。

自分も1mm厚のペット板を上の写真のように加工して保護板を作ってみましたが、複雑でいくつも作る気力がありません^^;

次に作ろうと考えているキーヤーはUSBやSDカードなどの対応を考えていますが、時間がかかりそうなので一つクッションを置く形でRevision2として基板刷新してみました。


こんな感じでレイアウトしました(PCBEにて作成 注:上の写真に写っているレイアウトには間違いが数箇所があります)

お気づきかと思いますが、表面実装部品を使っています。液晶も16x2のAQM1602に替え(従来のAQM0802もピン配列が同じなので取り付けが可能です)ながら基板サイズは同じです。他に交換可能なフォトMOSリレーと電源スイッチの半ソフトウエア化、それから従来の欠点を払拭すべくフラットパネルに取り付けられるレイアウトを目指してみました。

ただし表面実装部品を採用しているので(抵抗とコンデンサが1608と2012の比較的小さなサイズ) 工作難易度が上がりますが^^;

とりあえずチェックを済ませ試作基板を発注してみたので、ファームウエアの追加修正とマニュアル作成に進みます。

2015年6月1日月曜日

iPhone5バッテリー交換と475.5kHz帯試験電波発射

2年ほど使っているiPhone5。半年ほど前からバッテリーの減りがちょっと早いかな、という程度にしか感じていなかったんですけれども、最近ケースの収まり具合になんとなく違和感があって入れなおしたのにも関わらずどーもしっくりこなかったり、ホームボタンの接触不良なのかしっかり押さないと反応しなかったり。はたまたやや強くボタンや画面を押すと液晶表示が歪むというか。

そろそろ換えたほうが良いのかなぁと思いつつふと何気なく本体を横から眺めると...
こ、これは...!?
 分かりにくいかもしれませんが、購入した当初まっ平らなパネルのはずが中央で盛り上がっているではありませんか!!

調べてみると、どうやら内蔵バッテリーが劣化して膨張し、パネルを押し上げた結果盛り上がるだけでなくボタンの接触まで悪くしてしまったようでした。このまま使い続けると液晶パネルを痛めるだけではなく最悪発火なども^^;
Apple Storeでバッテリー無料交換キャンペーンを行っていたみたいですが、とっくに終了しているし、ましてや所有機のシリアルナンバーは対象外。どちらにせよ有料交換、もしくは機種を新しくする以外にはなさそうかと考えていたところ、そういえば秋葉原で替えのバッテリーなど売ってたよなと思い出し、またこのまま新機種に替えるのもちょっとシャクだったので自力交換を試みてみました。

分解方法などの情報収集と、替えの新品バッテリーに必要な工具が揃ったセットをネット通販で入手。セット到着のその足で早速交換してみました。
まず電源を切ってSIMを取り出します。取り出しはクリップのピンで代用

盛り上がっているパネルと筐体の隙間にへらを入れて少しずつパネルを剥がすような感じで

バッテリーを固定する両面テープを少しずつ剥がして膨らんだバッテリを外す

新しいバッテリーを本体に納める

交換後 バッチリ平らに
バッテリーを交換しただけで問題はすべて解決しました。パネルが見た目で大して膨らんでいなくても液晶パネルへの負担が大きかったようです。

購入から2年以上経過し、失敗覚悟自己責任で交換するのであればかかるコストは抑えられますが、また膨らんできたらいい加減本体を交換ですね^^;

もしバッテリーなどの部品を自分で交換する場合は、
1.自分で出来る限りよく下調べをする。
2.分解組み立て過程で起こるかもしれないトラブルに自力で対応できること。
3.簡単に諦めないこと。
4.たとえ失敗してもすぐに他者のせいにしないこと。
これらが守れそうにないならば素直にAppleや修理業者に交換してもらいましょう。

閑話休題。

昨日天候が持ちそうだったので運用場所に赴き、完成したマッチングユニット(バリオメーター内蔵ローディングコイル、高周波電圧電流計つき絶縁マッチングトランス、バリオメーター駆動用モーター制御ユニット)を持参しアンテナボックスに入れて配線しいよいよ試験電波を発射することが出来ました。

その前にアンテナにLCRメーターを接続して容量を計測。

LCRメーターは63.8pFと表示されています。エレメントを手で掴むと当然のように数値は上がります。掴まなくても身体を近づけたり遠ざけたりすると0.1pFオーダーで変化します。

475kHz同調時のローディングコイルのインダクタンスが1.6mH、計算上のキャパシタンスが70pFなので、マッチングユニットの浮遊容量は先日室内で計測した数値よりも少ない6.2pF程度ということになります。室内計測の影響も考えないといけませんね。

シャック室内に引き込んだ同軸からVNAで測定してみると、

 トランスの50Ωタップに接続すると、アンテナインピーダンスは46Ω程度と前に測定した
 数値と同様でした。室内で測定したコイル抵抗を差し引くと、計算上の接地抵抗は10Ω前後と低いようです。

測定が完了しいよいよ試験電波を出しました。各モードで試験電波を発射しましたが、最初制御モーターの電源を切らないでいると、送信電波でモーターがばたつきSWRが不安定になりました。そこで最小電力で調整した後に電源を切ることで、最大電力送信でもようやく安定しました。

VNAで測定したVSWR1.5以内の周波数幅は1.5kHzでした。475.5kHz帯はバンド幅が広い(7kHz)ので、モード切替のときはバリオメーターの再調整が必要です。

試験電波のレポートご報告いただきました各局ありがとうございました。

報告いただいたSNRを見ると、やはりタワーそのほかによる浮遊容量(20pF程度と推定されます)が高いため、電波の届きはあまりよくないようです。

書類を整え次第検査申し込みをしようと思います。