2016年5月28日土曜日

7MHzQRP(p)CWトランシーバ送信部の基礎実験その2

というわけで、送信部をユニバーサル基板に組んでみました。
雑然とした作業台兼机上(汗
 構成は、Si5351AのCLKOUTから50Ω抵抗を介して74AC04の最初のインバーター入力に接続し、5パラ接続した残りのインバーター回路出力をBS170のゲートに直接接続。ドレイン側はFT-50-61にUEW10ターン巻いたRFCをつないで電源ラインに接続、0.01μF2パラから5段チェビシェフπ型LFPにつなぎ出力としました。

まずオシロスコープで74AC04入力波形とBS170ゲート部の波形を観察。
入力電圧3.3VはロジックICを通し6Vまで昇圧 立ち上がりがやや遅い
 追従性は問題なさそうですが、ロジックIC出力とBS170入力インピーダンスがあわないためかオーバーシュートとリンギングが激しい波形になってしまいました。また、5351Aの出力インピーダンスが83Ωと低いためかロジックIC入力波形もやや暴れていました。

そこで、 スイッチング回路でいう所のCRスナバ回路をロジックIC出力段とBS170のドレイン-ソース間に挿入しました。ロジックIC入力段に挿入すると信号レベルが下がってしまいロジックICを駆動できなくなるためそのままとしました。
カットアンドトライでここまで改善しました
やはり立ち上がりの反応がやや遅いのが気になりますが、次に入力のプローブをBS170ドレインに繋ぎ替えてみます。
オフ時のBS170ドレイン電位の立ち上がりが正弦波っぽくなっています
出力波形の振幅は大きくなり、ドレイン電位のピークは20Vまで上昇しています。
LPF出力を50Ωダミーロードに接続 「ほぼ」綺麗な正弦波
50Ω負荷で約6Vrmsあり、出力は約720mW(電源電圧9V)でした。
手持ちに1Ω以下の低抵抗が見当たらずドレイン電流未測定なので、効率はわかりませんがいずれ計測しなくてはいけませんね。

 1石で700mWも出ればQRPpとしては充分なのですが、それ以上の出力となるとBS170は2パラ以上としてインピーダンス変換トランスもしくはLPFの再設計が必要になります。

 で、次に40dB減衰のブランチを使ってスペアナに入力して出力のスプリアス分析を行いました。
高調波以外に基本波周囲とそれ以下の領域にも柱が見えています

高調波は第3次で-50dB以下とまずまずでした

基本波近傍には目立った柱は見られませんでした
ユニバーサル基板むき出しの状態でもLPFを5段にしたためでしょうか、新スプリアス基準も大丈夫(??)という結果でした。

高効率で高調波の少ないE級のようなソフトスイッチングも試してみたいところですが、とりあえずこの構成でまずは進めていこうと思います。

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