2016年10月7日金曜日

7MHz CW QRP(p)トランシーバ 基板が出来上がってきたけれど・・・

今月初旬にP板に製作依頼していた基板が出来上がってきました。

梱包は非常に丁寧です 納期も早いのですが少々お値段高めです
 パッケージを開けておそるおそる1枚取り出します。

2種類面付けして中央にVカット入れてもらいました

表面実装ICのハンダ付けをしやすくするために、銅箔露出面は有鉛ハンダレベラー処理を指定しました(以前は指定しなかったのですが、環境面配慮ということで指定が必要になったようです)。

まずは、制御部の実装を行いました。

基板発注時にデザインルールなどの問題点はクリアしていましたが、出来上がった基板を実装完了した時点で配線パターンミスなどがいくつか重なり最初はLCDに何も表示されず焦ってしまいました。

少し落ち着いた時点でトラブルシューティングです。

PIC自体はちゃんと動作しているようなので、まずはLCD周りをチェック。

データシートを確認するとピンの割り当てがまるで違っていました。どうも回路図を描く際に16x2タイプのLCDのピン割り当てにしたのが原因でした。AQM-0802と1602は同系統のLCDのため割り当ても同じだろうという思い込みから、ピン数は同じでも割り当てが異なっているという罠にまんまと引っかかってしまいました。

そこで、SMDユニバーサル基板の切れ端に新しいAQM-0802を載せてワイヤーで接続しなおしたところ無事に表示されました。

次にSi5351Aの出力に不具合がありました。基準発振の25MHzは問題なく発振しておりデバイス自体は生きているようでしたが、3つのクロックのうち1つしか発振出力されていません。これは、ICのピンの一部の配線間違いとソフトウエア上のクロック出力割り当ての問題で、配線間違いはICのピンを一本持ち上げてワイヤを直接ハンダ付けするという力技(笑)、ソフトウエアの修正で無事に3出力出るようになりました。

最後にオーディオ出力まわりで、オーディオアンプに採用したPAM8303は8ピンMSOPタイプなのですが、本来0.65mmピッチを10pinMSOPと同じ0.5mmピッチと思い込んでしまいPAM8303の脚間隔をカッターナイフとピンセットで微妙に狭めてなんとか装着しました。とどめに出力ジャックの先端と中央スリーブの取り違えでアンプ出力が常にショートした状態になり音が出ないばかりかPAM83031本飛ばしてしまいました(汗)。新しいPAM8303に付け替え、ジャック周りのパターン配線を修正しました。

以上いくつか不具合がありましたが、要は自分の思い込みでやりすごしチェックを怠ったというのが原因で、前作の教訓が生かされていないですね・・・

気を取り直して、修正して動作した制御部です。


幸いにもパーツの寸法は問題なく、RF部とのコネクション位置もずれは見られませんでした。

次にRF部ですが、一気に実装するのではなくパートごとに少しずつ実装して動作チェックするようにしました。

まずは送信部とLPF部の実装です。


送信部は比較的単純で、Si5351Aからの矩形波とキーイング信号をロジックIC(7400系NANDロジック)で受けてBS170へのバッファとして動作します。ファイナルはBS170の2パラ接続で頭に小型のヒートシンクを貼り付けます。出力にはRFチョーク兼1:4のインピーダンス変換トランスを繋げて3段のチェビシェフ型LPFを通してアンテナ端子まで導きます。

トランスには小型のFT-37-43に0.4mmUEWを10回バイファイラ巻きとしています(インダクタンスは約50μH)。LPFのコイルにはさらに一回り小さなT25-2トロイダルコアに17ないし18回巻きしています。

基板の送信部が占める割合は受信部に比べてかなり小さくなっています。

で、実際にダミーロードを繋げて送信すると写真のように電源電圧9Vで約2W出力でほぼ想定どおりでした。ちゃんとした基板に実装したためかオシロスコープで見る限りでは綺麗なサイン波になっていました。追々スペアナでスプリアスのチェックをする予定です。

週末は出かけるため、受信部は来週以降少しずつ(フロントエンド→ミクサー→IFアンプ→プロダクト検波→オペアンプによるAGC電圧生成回路)動作確認しながら進めようと思います。

修正したパターンによる基板起こしはRF部の動作が問題ないことを確認したら発注かけます。

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