2014年9月10日水曜日

475.5kHz帯のアンテナ考察その2

必要インダクタンスの当たりがついたので、こんどは実際のコイルの設計に入ります。

当たり前のことですが、コイルを巻くにはボビンが必要です。しかし一番ネックになるのが適切なボビンを探し当てることなのだろうと思います。

とりわけ136kHz帯ローディングコイル用のボビンを探すのは結構難儀ですが、475.5kHz帯ですとコンパクトにできそうです。ホームセンターあたりを中心にボビンになるようなものを探していくと、とあるホームセンターの中の100円ショップにこのようなものが。


お味噌を保存する透明な円筒型プラスチック容器です。中のサブコイル用の小さい容器あわせて消費税込みたったの216円ですよ!hi

外径は約12.5cmで若干テーパーかかっていますがわりとまっすぐで高さが11cm。ついでにバリオメーター用サブコイル用に小さめの円筒形容器。外径7.5cm、高さ4cmです。こいつで作ってみようと思います。

実際どのくらいの径のものを使ったほうが良いかというのは、良く言えば経験則的なものですが、わりと適当に選んでもコイル長が大体径の1倍から1.5倍に収まるように線材径と巻き方を考えればそんなに間違いはなさそうです。とはいっても極端に太かったり細かったりはNGですが。

器(ボビン)が決まってしまえばあとは計算しておのおののコイルの巻き数を割り出してしまえば設計は完了です(少々強引ですが^^;机上で緻密に完璧に計算しようとしてやる気が萎えるよりは良いと思うのです、こうしたアンテナの場合。)。

巻き数の割り出しには、自分で計算するのも面倒なので(従免の試験の時さんざん勉強しましたが^^;)こちらのサイトを使わせてもらっています。ここでメインコイルとサブコイルのパラメータ(コイル径、コイル長、巻き数)を入力するとおのおののインダクタンスとバリオメータにした場合のインダクタンスの可変範囲が自動計算されます。
コイル径は変わらないので、線材径があらかじめ分かっていれば所望のインダクタンスが得られるように巻き数とコイル長(=線材径 x 巻き数)をいろいろと変えながらブラウザ上でカットアンドトライをしていきます。

そういえば昔短波ラジオを作る時に受信周波数を決めるように同調コイルを巻き足したり解いたりした記憶がありますが、それと同じ感覚です。

前の稿で475.5kHz帯短縮バーチカル用ローディングコイルとして必要なインダクタンスは、傘2条タイプで約600μH、傘なし単純バーチカルタイプで1440μHと割り出されました。値がお互いややかけ離れているため同じ巻き数のコイルでカバーすることは可能ではありますが、同調取りが非常にクリティカルになるのと低いインダクタンスの時のコイル損失が大きくなるため、ここはメインコイルにタップを立てて切り替えするような仕様としました。

 で、その結果です。

 1mm径エナメル線を使い密巻きで

 ①12m傘なしタイプ
  メインコイル:コイル長11cm, 巻き数110回 ⇒ 1174μH
  サブコイル :コイル長3.5cm, 巻き数35回 ⇒ 98.9μH
  ・インダクタンス可変範囲:954~1483μH
 ②12m傘2条タイプ
  メインコイル:コイル長7cm, 巻き数70回 ⇒ 560μH
  サブコイル :①と同じ
  ・インダクタンス可変範囲:452~866μH

実際線材径は被覆部分の厚みもあるためその分巻き数はやや少なくなることも念頭においてサブコイルを2層巻きにし少しインダクタンスを増やしたほうが良さそうです。

そんなわけで475.5kHz帯アンテナ用のローディングコイルの大まかな設計が出来ました。

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