2016年8月19日金曜日

AGC再検討とハムフェア2016

8月はいろいろと行事が重なっていたためQRPトランシーバーの調整が滞っていましたが、ようやく落ち着いてきたのと変更申請がおりてQRVが可能になったため、基板を起こすべく回路の再検討を始めました。

免許がおりたので数局QSOしました
受信部のAGC周りは、AF出力を整流して汎用オペアンプによる反転増幅回路でプリアンプ段、IF2段の3SK294の第2ゲートにかけるAGC電圧を生成していますが、やはりアタックが遅く時定数を色々替えようとしてもなんだかしっくり来ません。
そこでAGC信号をオシロスコープで観察すると、なんと無信号時約600kHzで発振していました。反転増幅回路でも発振しやすいことは承知していましたが、実際プローブをあてないと分かりませんでした。

そこで、フィードバック抵抗と並列に0.01μFのコンデンサを挿入しLPFを構成することで異常発振は停止しました。

 試作機では無信号時FETの第2ゲートの電圧が2.15Vになるようにオペアンプの+入力電圧を設定し、AF信号を整流した電圧をオペアンプのー入力につなげることによってAGC出力電圧を変化させてFETの利得を調整させていますが、信号がいくら大きくても1.3V以下に下がらず頭打ちになっていました。これは使用したオペアンプ自体の特性なのか、もしかしたら入出力レールトゥレールなオペアンプを使用しなくてはいけないのかもしれません。現在手持ちにないのでどこかで入手してテストが必要そうです。

さらにAF信号を整流しているので平滑コンデンサの容量が大きくなり、AGCが十分かかるまでのタイムラグが気になります。 いっそのことIF信号を引っ張ってきたほうが良いかもしれません。

というわけで、基板を起こすにはまだまだAGC周りなどの改善が必要そうです。

閑話休題。

ところで、明日から2日間東京ビッグサイトでハムフェアが開催されます。

2日間とも足を運ぶ予定ですが、明日は全日本長中波倶楽部(J-09)のブースでお手伝い(136kHzアンテナ用バリオメータ内蔵のローディングコイルと絶縁型インピーダンスマッチングトランスを展示予定)と翌日はBasicommハムクラブ(C-002)ブースでお手伝いします。

今回準備の関係でKeyer Mini-V2 Revision2キットの頒布はありませんが、各ブースにぜひ足を運んでみてください。

2016年7月23日土曜日

QRP(p)CWトランシーバ手直しと2バンド化への準備

当初受信部の局発周波数を3MHz台(7MHz-4MHz)としていましたが、アンテナをつながない状態で受信してみると受信スプリアスがところどころ聞こえていて、特に7.000MHz近辺ではSが振るほど強めだったのが気になっていました。アンテナをつなぐとこれらのスプリアス信号はほとんど目立たなくなりましたが、CWバンドで聞こえてくるのはあまりいただけません。おそらく局発の周波数が低いためその高調波が少なくとも影響しているのではないかと思われます。(JF1OZL 砂村OMの記事から・・・OMのサイトは本に載っていない自作の勘所など非常に有用な記事が詰まっています。多謝。)

そこで、Si5351Aの周波数設定を1~36MHzまで可能したプログラムを組み込んだファームウエアを使い局発周波数を11MHz台と高い周波数に変更し、それに伴い局発出力側のLPF定数を変更しました。

結果は上々で、CWバンド内の受信スプリアスは7.000MHz付近を含め聞こえなくなりました。(バンド外ではいくつか聞こえますが、ぐっと減りました)

そのほかAF出力とサイドトーン出力を直接ミックスせずPAM8012の差動入力に各々独立して接続することで、2つのAF出力の相互干渉(ボリウムを最大近くに上げるとサイドトーン出力のLPFがAF出力に影響する)をなくしました。これはLM386にも使えそうですね。

というわけで現在も色々と少しずつ手直しをしておりますが、なんとなくモノバンドのままではもったいないというかちょっと色気を出して10MHzバンドにも対応できないかと思い始めました。

ハードウエアの改造はちょっと大変なのでまずはファームウエア対応を考えてみました。

対応といってもプログラム内の目的周波数変数(TX_freq)に10MHz台を代入するだけなのですが(笑)、とりあえず表示関係を調整してこんな感じになりました。

10MHz台になると桁が溢れてしまうのでMHzのドットがなくなります
 10MHz台までのソフトウエア対応はとりあえずうまくいきましたが、そのままですと送信しても7次チェビシェフLPFの効果でほとんど出力が出ません(実測10mW程度)し受信も出来ません。ただしLPFにはいる前の1:4インピーダンス変換トランス直後の10MHz送信出力波形をオシロスコープで観察すると9V入力で3W以上出力されており、LPFの定数を調整するだけで3W程度出てきそうです。

また、もともとスペアナで観察した7MHzでの送信波2次高調波のレベルが幸いにもかなり抑えられており、LPFの遮断周波数を11MHzあたりに設定して再設計すればLPFは共通にしてもいけるかもしれません。

受信部も同調コイルを7~10MHzのやや広範囲なBPFに変更することにより切り替えなしで済むような構成を考えてみたいと思います。

運用目指して変更申請中ですが、JARDの保証認定が無事おりて現在電子申請Liteで申請しステータスが申請中になりました。週明けくらいには審査終了し、晴れて自作機QSOデビューしたいと思っています。

2016年7月18日月曜日

第21回関西アマチュア無線フェスティバルに行ってきました

今年も大阪は池田市で開催された関西ハムフェスティバルに行ってきました。

前日15日の夜出発して車で休憩を挟んで約7-8時間で現地に到着しました。

え~まだ6時前(笑)ですがもうすでに準備が始まっていました スタッフの皆様お疲れさまです
しばらくパーキングにとめた車の中で仮眠をとって8時半ごろ搬入、今回もリトルガンくらぶにお邪魔してキーヤーなど出品させていただきました。

入り口前で開会式 重鎮の皆様がテープカットなさっていました
 昨年のような台風こそ来ませんでしたが、曇ったり雨降ったりで不安定な天気でした。しかし、お客さんが多くて蒸し暑さに汗だくになりました。

店番の合間に各ブースを見て回りました。特に目新しいものはなく、メーカー展示では八重洲のFT891の実機が展示されておりました。大きさは857とほとんど同じでコントロール部もセパレートできて良さそうでしたが、144と430MHzは採用されなかったようで今使っている857からの置き換えはないかなぁと思いました。

あと、SGの中古とか無いかなと探してみましたが見当たりませんでした...

1日目終了後は来るまで宿に行きチェックインを済ませ、会場最寄り駅の石橋駅の近くの飲み屋さんで終電まで飲んでました。

翌朝は8時過ぎに会場入りし、10時ごろ茅ヶ崎から訪れた某メンバーとともに例の儀式?(笑)を執り行いました。

これで3エリアも征服しました!
昼過ぎから中会議室にて自作名人激集合というイベントに初参加してみました。普段他の方の自作品など見る機会がほとんどないので楽しみにしていました。

会議室のテーブルに作品を並べてまったりと談義するという企画です
今回7作品展示されておりどれも面白かったのですが、特に気になったのはこちら。
マルチバンド・スモールループといいましょうか 自分も作ってみたいです

枠からはみ出してしまっていますが(笑)、いわゆるマグネチックループアンテナでメジャーをエレメントにしており、簡単に組み上げられていました。同調コンデンサはトップのエアバリコンをモーターで駆動させていましたが、面白いなと思ったのはボトムにあるこの部分でした。

給電部分 トロイダルコアにエレメントを通し、コアに数回巻いた被覆線が同軸コネクタに繋がってます

いわゆる絶縁トランスによるインピーダンスマッチングになっています。ただバンドによって同調時の純抵抗が変わるのでチューナーをかませてあるようですが、磁気飽和しない範囲ではサブループマッチングに劣らないかもしれません。

SRAもそうですが、この手の小型アンテナは同調とインピーダンスマッチングの調整がクリチカルになりやすいです。しかしどんなアンテナであっても同調をとってから(=リアクタンスを0にする)純抵抗を50Ωに変換するという手順が大切だと感じるのは、136kHzを経験して実感しています。

あ、なんか話がずれてしまいましたが最後に自分の展示物を激写しておきました。

本体よりも隣の青いリン酸リチウムイオンバッテリーが目立っているようでした^^;
自分の作品にもそこそこ興味を持っていただけたようでありがとうございました。今度は基板をおこして最終形を完成させたいところです。来年も何か出してみたいなと思いました。

16時過ぎに撤収してそのまま来るまで帰路に着き、ぎりぎり0時前に帰宅し今回の遠征終了と相成りました。アイボール頂いた各局、今回もお世話になりありがとうございました。

でもってこの投稿の締めとして戦利品をご披露します。

このほかにごつい押しボタンスイッチがありました
なみえマグカップと3.6mロッドアンテナ、研究用のUSBIF-4Wキット、GHDの移動用パドル、頂いた2石7MHzQRPpCWトランシーバ、モーメンタリ大型押しボタンスイッチを手に入れました。

関西の次のイベントは来年初めの関西ハムシンポジウムですね。次は移動運用兼ねてまた参加したいところです。

2016年7月15日金曜日

第21回関西アマチュア無線フェスティバルに参加します!

大阪は池田市で7月16日、17日に開催される第21回関西アマチュア無線フェスティバル(通称関ハム)に参加します。

いつものことながら、このようなポスターが掲げているであろうブースにお世話になります。

リトルガンくらぶというブースに今年もお世話になります
 こちらでは、Keyer Mini-V2 Revision2 最新ファームウエア搭載のキット(表面実装部品装着動作確認済み半完成版5セット、フルキット版3セット)の頒布と、ファームウエアアップグレードサービス(ICSP経由)、Keyer Mini-V2初期型用の最新ファーム入りPIC16F1847(5個)の頒布を予定しています。

他にも有志各局のジャンクなどの販売があるそうなので、ご来場の折にはぜひお立ち寄りください。

2日目の午後は自作名人激集合というイベントに7MHz QRPトランシーバを持ち込み展示していますので、こちらのほうもよろしくです。




さあ、これで関西も征服だ!(謎)

AFプリアンプ・AGC・Sメータ回路変更

今回QRPトランシーバ試作2号機の受信部のRFプリアンプとIFアンプにデュアルゲートMOSFET 3SK294を採用しましたが、試作1号機で採用した2SK241とは異なりエンハンスメントタイプのため第1ゲート, 第2ゲートともに正電圧をかけなければ動作しません。

データシートを参照にしてIDが10mAを超えないようにVG1Sを1.5Vに固定した場合、VG2Sを約1.0Vから2.0V程度の範囲で変化させることによって利得をコントロールすることが可能となります。

 各段の3SK294第2ゲートにAGC電圧を与えるよう回路図を書きましたが、最初AGC回路は試作1号機で使用した2SK241用のAGC出力(負電圧)に+5V電圧を抵抗を介して単にミックスして各第2ゲートにつなげていました。

 実装後オシロスコープでも信号強度に応じて電圧変化が確認できましたが、時定数やAGC深度などの調整がうまく効いてくれませんでした。

そのため汎用オペアンプを使って、オフセット電圧をかけた反転増幅回路を構成してきっちりAGC電圧を作れるように回路変更しました。オペアンプには汎用のLM358を使いましたが、2回路入りなのでAFプリアンプもオペアンプ1回路分の増幅回路を作り、2SC1815の1石アンプから置き換えました。

整流用ダイオードは1N60を使いましたが、Vf高めな1N4148でも良いです
AFプリアンプ部は電圧増幅約50倍でfc800HzのLPFを兼ねています。出力には発振防止の抵抗を繋いでPA入力とAGC・Sメータ回路に分けています。

AGC・Sメータ回路ですが、AF信号を1N60の倍電圧整流回路で整流し、PICのAD変換入力ポートとAGC電圧生成回路へつないでいます。AGC電圧生成回路はオペアンプ2回路目を使いました。+5Vからポテンショメータで分圧した電圧をオフセット入力として+入力に接続し、整流出力をー入力に接続、電圧増幅約3倍弱としています。オペアンプの出力電圧はオフセット電圧から信号強度の応じて低下する動作になります(信号が強いと電圧がより下がる)。オフセット電圧は無信号時にVG2Sが2V強になるように調整し、AGC深度は整流回路出力につないだポテンショメータで調整します。

ユニバーサル基板に実装したほぼ最終的なアナログ部回路図です(禁無断転載)

3SK294のソース抵抗は要らないかもしれません
でもって、試作2号機のアンテナ端子に自宅のベランダモビホにつなぎワッチしてみました。


AGC自体はそこそこ効いているようです。しかしAGCが効くようになるとSメータの電圧変化が小さくなり、Sメーターが振れなくなってしまいました。そこでPICのプログラム側でゼロ点と感度調整が出来るように追加変更することで、なんとかまともにS表示が出来るようになりました。

 あとオペアンプを実装したためか、送信時発振気味になるなどまだいくつか改善したい点はありますが、スタンドアロンなCWトランシーバとしての形が出来上がりました。

今後の展開としては、
・プリント基板を起こす(自作 or 外部発注)
・出力、SWR、電源電圧表示の実装
・マルチバンド化(少なくとも10MHz帯を入れたい)
を考えています。

SSBなど他のモードやSDRはまた別プロジェクトとしてやってみたいと思います。

まぁ慌てずにいきましょうか(笑)