2014年9月9日火曜日

475.5kHz帯のアンテナ考察その1

旧ローカルで現在独自の視点でアマチュア無線を楽しんでおられるどよよん無線技士さんから「475.5KHzバンド開放・・・このバンドもアンテナ作りが課題だと思われます。」とコメントをいただいて、ふとアンテナのシミュレーションしておかないとなぁと思い立ったのでありました。

どうも475.5kHz帯は移動運用でないと電波の発射が実質困難になりそうなので、最初は136kHz帯の移動用アンテナ設備を流用するのが早道だろうと考えました。

現在の136kHz帯移動用アンテナは、12mのグラスファイバーポールに2mm径の園芸用アルミ線を垂直に這わせて、頂上部から10m2条(または7m含めた3条)同アルミ線を斜めに下ろす傘型の短縮バーチカルアンテナで、バリオメーターを内蔵させたローディングコイル(約5~7mH連続可変)に、アース板(90cm x 60cmの0.3mm厚ガルバリウム鋼板10枚)と絶縁型インピーダンス変換トランスを使って整合させています。

ローディングコイル抜きにすると共振周波数は2MHz台なので、136kHz帯、475.5kHz帯、1.8/1.9MHz帯はエレメントはそのままにローディングコイルだけ交換すればよかろうというなんとも安直な結論になっていますhi

というわけで、MMANAを立ち上げて12m2条傘型短縮バーチカルと傘なしの単純なバーチカルをシミュレートして475.5kHzにおけるローディングコイルの必要インダクタンスを求めてみました。


No1は傘2条タイプで必要インダクタンスは626μH、コイルのQ値を300と仮定すると入力抵抗は6.8Ωでゲインは-12.43dBiという結果でした。

No2は傘を取って単純に12mバーチカルとした場合で、必要インダクタンスが1440μH、入力抵抗が14.6Ω(Q=300)、ゲインが-17.33dBiと算出されました。

136kHz帯のものと比べるとはるかに小さなインダクタンスで共振出来、コイル線長も短く損失も小さくなっています。傘なしでも十分実用的に思えてしまいます。

実際に作るとしたら両方に対応できるようにしてみたいと思います。

つづく。

4 件のコメント:

  1. コンピュータからアンテナまで博学ですね!
     接地型アンテナなので想定される接地抵抗値も組み込むと、尚良いシミュレーションになるかも知れません。

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    1. GVYさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます。

      仰るように接地抵抗値を組み込むとより実際に近いシミュレーションになると思います。接地抵抗値は136kHz帯と同様に設置状況でかなり変化がありそうです。移動運用のときに136kHzとの比較として実際のデータを取ってみたいと思います。

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  2. こんばんは。HNを記事にまで取り上げて頂き、恐縮です(^^;

    少し驚いたのは、昨年の千葉コンで拝見した傘型タイプ流用で-12dbi程度という「見慣れたマイナスゲイン」になるということです。マンション住まいでは難しそうですが、普通の一軒家なら上手くすれば20m程のワイヤーを張ることはできそうですね。やはり「長波バンド」よりは手近なバンドと言うことができそうです。

    それとコイルボビンですが、自分は80/160m用にウェットティッシュの入れ物を使おうと、空になった奴を一つ取っておいてあります。テーパーがないので良いかなぁ・・・と思った次第。如何でしょう?

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    1. どよよんさん、こんばんは。

      そうですね。アンテナに関しては長波帯よりずっととっつきやすいといえますが、運用では例の200m規制という大きな壁に苦労しそうです^^;

      ウエットティッシュの入れ物は軽いですし蓋をすれば強度的にも問題なさそうです。テーパーがないのもgoodです。径も比較的太くて80m用はもちろん160m用としても十分足りるのではないでしょうか。

      軽くてテーパーのない円筒形状のものってなかなか見つからないんですよね^^;

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