components kit(いわゆる完全バラキット)はほんとうに作り甲斐のあるキットです。完成後の受信能力やフィーリングも予想していたよりもずっと良好です。今すぐにでもこれで運用していきたいことろですが、その前に送信波は一度測定しておかなくてはいけません。
またmcHFはVer.0.6というまだまだ開発途上のもので、様々なmodificationが上げられています。まずはそのなかから2点だけオリジナルから変更してみました。
オリジナルではドライブ段への電源回路にチップインダクタを採用していますが、直流抵抗が比較的大きく増幅率が足りないようで、特にハイバンドでの出力が少なく5Wまで届きません。
そこで、オリジナルのRFC2つを取り除き43材の小さなメガネコアにUEWを6回ほど巻いたRFCに付け替えました。
2つ目はファイナルのプッシュプルの出力回路ですが、出力トランスを1つにまとめて余ったコアでファイナル用のRFCとして巻きなおし取り替えました。
上のヒートシンク直下左の小さなメガネコアRFC右隣はファイナル用のRFC |
これらの改造の結果出力はローバンドで最大10W以上、ハイバンドでも5Wは出るようになりました。
つづいて送信波をスペアナで確認しました。
44MHzあたりに見える柱は56MHzの折り返しと思われます |
1MHzスパンで観察したところ基本波±48,96kHz付近にスプリアスが見られますが、周波数の値からサンプリング周波数に起因するものかもしれません。
普通の受信機でモニタしても子供がたくさん聞こえます・・・ |
原因を調べないといけないわけですが、単に電源周りのデカップリング強化以外にもディジタル処理部分から処理後のアナログ部まで各セクションで切り分けて検証する必要がありそうです。
これは自分の個体だけの問題かもしれませんが、原因特定して対策法が見つかってから保証認定を申請しようと思います。
昔ならいざ知らずSDRやらスペアナも普及してきていますから、自作機はもちろんのこと海外キットとくにまだまだ改良を重ねている途上のものは送信波を一度確認して、もし問題があれば対応することは必要でしょう。
すでにスプリアス対策をされてるかと思いますが、
返信削除https://github.com/df8oe/mchf-github/wiki/Recommended-Modifications#rf-0405-h-029
の方法以外ではスプリアスは解決できませんでした。私を含めて連絡のあった5台のmcHFのうち最初からリレー改造をされている方2台では発生していません。
D3,D4を使用している3台では発生しているバンドとスプリアスの発生状況に違いがありましたが、全てでスプリアス基準を満たしていない状況でした。
現mcHFのバグですね。
DIWさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
削除ご指摘のとおり、D3,D4(PINダイオードMA4P7102)が主な原因と考えています。もともとPINダイオードはVHF帯で使用すべきで、周波数の低い短波帯では信号が歪むためRFスイッチとしては使わないのが通常のようです。
私はまだD3,4はそのままにしておりますが、この状態で測定したところ40m,20m,15m帯においてのみ高調波スプリアス基準を満たしているといった状況でした。これからご紹介のあったmodificationのようにD3,4を普通のリレーに換装して再測定してみます。ただし近接スプリアスはこのmodで改善するのかどうかは何ともいえません
D3,4で改善されるのは特に帯域外スプリアスでした。私の場合、1kHzおきに発生していました。これが無くなりました。その結果か?スプリアス領域も改善しました。
削除なるほど了解しました。高調波はD3,4の非直線性によるところが大きいと想像していましたが、帯域外不要輻射も改善されたということですね。
削除大変貴重な情報ありがとうございました。私のmcHFのアンテナ切り替え回路も普通のリレーに切り替えて改めて検証します。