2015年4月30日木曜日

4月の雑記

ここのところ気候も落ち着いてきて暖かくなってきたので、136kHz移動運用を考えています。新ローディングコイルとどこでも2本の傘エレメントが張れるように重石つきのアンカーを新たに用意。アースは相変わらずのアースマットですが、昨年海辺で運用したときに使用した海ポチャ用のパンチングメタルボードも装備していろいろな運用場所に対応できるように少しずつ工夫を重ねています。

今後はエレメント垂直部をポールとやや離れた距離で、ある程度の風にも安定して張れるようなエレメントの張り方の工夫、アースマットの片面絶縁化(壁紙シートのようなものを片面に貼るなど)、ヒンジをつかって何枚かのアースマットをまとめる、エレメントを伸ばしたり収納しやすくするなど徐々に改良する予定です。

また、専用の受信機を何とかしたいと考えています。現在車にあるFT-857で受信していますがいちいち外したりするのも時間がかかってしまうので、小型のLF帯受信機がないものかと探していますが市販のものが見つからないので、自作SDRフロントエンドにPCの組み合わせにしようかと思っています。

とりあえず、来月中旬開催のJARLかながわ主催第3回かながわアマチュア無線フィールドミーティングin 宮ヶ瀬での136kHz運用実演にあわせて移動します。場所はまだ未定ですが^^;

閑話休題。

475.5kHz帯の免許は現在申請中です。軽微な変更によるものではなく改造TX-500の50Wで臨局検査を受けるつもりです。電子申請で提出しましたが3週間近く音沙汰なしのため、直接関東総通に問い合わせをしてみました。200mルールは問題なく、TX-500についても担当の方はご存知のようで(すでに7L1RLL局が35Wで検査を受け免許がおりています)、こちらに関しても書類上は特に問題なしでした。ただ空中線について、申請には12m垂直型でコイル抵抗15Ω、接地抵抗20Ωで計算上の放射抵抗が140mΩ、送信機50W出力でEIRP0.6Wと1W以下であることを示したファイルを添付しましたが、この場合書類は通るけれど検査当日EIRPを独自に測定して証明することが求められるそうです。

アンテナアナライザなどで実測したコイル抵抗とアンテナ入力抵抗から割り出した接地抵抗をもって検査当日EIRPを計算することも考えましたが、それで検査官が納得するかどうかはわかりません。また一応担当の方にも尋ねてみましたが明確には答えられないとのことで、ここはまず免許をおろすことを第一に考え今回は総務省のアンテナの条件に合う形にしました。というわけで50WでEIRPが1W以下になる条件のアンテナ高7mに修正することにしました。

ちなみに、EIRP1W以下となるアンテナの条件について示されている資料がこれです。

装荷コイルによる高周波抵抗が考慮されておらず、なおかつ接地抵抗が10Ωという少々現実離れした条件下での計算がなされています。これをより現実に近い形にして接地抵抗20Ω、コイル抵抗30Ωのロス抵抗50Ωとして計算すると50W入力でもEIRPは150mW以下になります。

さらに閑話休題。

去る29日に移動運用の告知が136kHz掲示板にあったので、外出前にmini-whipアンテナにIC-7200M、NRD-535をつなぎ各々136kHz帯、475.5kHz帯に合わせ、ひとつのPCに音声を入力(IC-7200MはUSBで直接つなぐとサウンドドライバがインストールされ、NRD-535はRECORD出力をUSBサウンドアダプタのライン入力に接続することで別々に入力)してWSPR-Xを二重立ち上げして2バンドWSPRグラバーを立ちあげてみました。両バンドとも何局かデコードされていましたが、136kHzの分しかWSPRnetに反映されませんでした。どうもreporterをどちらも"JL1VNQ"と同じにしていたのが原因だったのでしょうか、帰宅して475.5kHzのほうのreporterを"JL1VNQ/4"に変えてTX-500で送信したところWSPRnetに反映されていました。立ち上げの際に、saveフォルダの指定とreporterを変えないとうまくいかないようでした。以後の備忘録として。

一番下はノイズでしょう
最後に妄想(笑)

mini-whipアンテナの動作は増幅器によるアクティブなインピーダンス変換(Hi-Z → Lo-Z)と考えていますが、送信に応用できないかなと思っていたらすでに実験された方がいらっしゃいました^^;こちらの4/12の記事ですが、インピーダンス変換トランスの二次側200Ωをローディングコイルなしで直接エレメントに接続して1Wで送信したそうです。

目から鱗というか非常に興味深い実験ですね。

10m高垂直型エレメントの475kHzにおけるインピーダンスは約5kΩですので、インピーダンス比100:1、巻き数にして10:1の変換トランスを使えば...なんて。

17 件のコメント:

  1. JA1BVA/JD1AHC 齊藤2015年4月30日 21:32

    貴重な情報をありがとうございます。
    まずは、検査合格最優先で、こちらも計画しています。

    EIRPを測定して証明するなんて、こちらが教えて欲しいですね。

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    1. 齊藤さん、こんばんは。

      JD1の475.5kHz帯免許期待しております。計画がうまく進みますように。

      EIRPについて、アンテナアナライザの測定値を使っての計算値は採用できるかどうかの問いには本文のごとく予想通りはぐらかされてしまいましたが、今回は齊藤さんが仰るように検査合格最優先として免許後、一度空中線変更申請をトライしてみてもいいかなと考えています。

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    2. EIRP測定方法は簡単です、電界強度さえ測定できれば。
      http://www003.upp.so-net.ne.jp/JH1GVY/136ant.html#ERPmeas

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    3. 電界強度測定による算出はわかりやすいですね。ただ、周りからの影響や電界強度計の較正など難しい点もありそうです。

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    4. 検査を受ける側がEIRPを測定する必要が有ると言うのは理解できませんね。
      検査官が検査に来たのならば、検査官がEIRPを測定して検査すれば良いのではないかと思うのですが。
      彼らはいつもポータブルスペアナを持ち歩いている模様ですし、それを使ってEIRPを検査しない理由が理解できないですね。
      検査官は電界強度測定のプロでしょうから、それをやらずに検査とは??です。

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    5. 電話で対応していただいた関東総通の担当者には、例の条件から外れる場合検査のときにEIRP1W以下であることを証明してくださいといわれました。それとは別に若鳥さんの検査の時には数百メートル離れて電界強度測定を行っていると推察されるので、検査官は検査官で現場でちゃんとチェックしていると思います。

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  2. EIRPはアンテナ輻射抵抗Rant、及び給電点電流Iantの二乗、アンテナ絶対利得G から
    EIRP = Rant * Iant^2 * G により見積り可能です。 モノポールのG=3。
    高周波電流計が必要ですけど。

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    1. 森岡さん、ご教示ありがとうございます。

      EIRP算出に当たって、実測が必要な部分でその測定法や測定機器が検査官にとっても信頼に足りうるものかどうか、これもひとつ問題なのかもしれません。

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    2. それは測定をするのであれば、高周波電流であろうが、高周波電圧であろうが、高周波抵抗であろうが皆同じですね。

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    3. はい、そう思います。なので自分で調達できる範囲でより正確な測定器で測定できればどの方法でもかまわないのですが、現在所有しているアンテナアナライザ(miniVNAproBT)ではどうなのかという問いには総通の担当者には答えていただけませんでした。

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  3. JA1BVA 齊藤2015年5月1日 20:48

    総務省が出している資料のアンテナ高と空中線電力の関係表は、
    総通は、組み合わせの一例と言っています。(私の質問に対しての回答)
    また、他の計算式での計算を拒否するものではない、とも言っています。
    しかし、他の計算式を拒否しないが、結果は認めない、では何にもならないので、
    私は、総務省の計算式を基本に計算して、一例とは異なる内容で申請の予定です。

    計算式の分母に Rloss という項がありますが、ここにコイルの損失抵抗、アース抵抗の
    実測結果を代入すれば、検査官も信用せざるを得ないのではないか、と考えています。
    必要ならば自作測定器の信頼性を説明する必要があるかもしれませんが、
    プロとアマの違いはあっても、技術内容は理解してもらえると思います。

    EIRPを直接、測定できる電力計は存在しないですね。
    電界強度計では、どのように測定しても、それは、間接測定だと思います。

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    1. むしろそこに尽きるのではないかと思います。>自作測定器の信頼性を説明する
      使用する機器の信頼性を担保するに十分な説明が出来れば、実測値とそれを基に計算される結果(EIRP)に誰も異論は持たないでしょう。

      もし、検査でEIRPを出すに当たってアンテナアナライザで測定されるアンテナ入力抵抗はいい線いっていると思うんですが、アナライザの出力は実際の送信機の出力とはまるでかけ離れているので、アンテナとのマッチングが取れた状態で実際に送信し、給電点の高周波電流値と電圧値から割り出されるアンテナ入力抵抗を出すのがより良いのだろうかと考えています。

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  4. JA1BVA 齊藤2015年5月2日 8:43

    後段の考え方に賛同します。
    実際に送信する・・・このために試験電波の発射が認められていると思います。

    総務省が、入力抵抗やEIRPの計算式を示しているということは、
    これらについては直接測定の方法が無い、測定器は存在しない、
    ことを示していると考えています。

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    1. 送信中高周波電流と電圧が測定できるように、現在マッチングトランスに各々のプローブを組み込む製作を進めています。これでアンテナ入力抵抗が読み取れるので、較正をしっかりやればそれなりに信頼できる値が取れると考えます。試験電波発射の際アンテナアナライザのデータも一緒にとって比較してみようと思います。

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  5. JA1BVA 齊藤2015年5月4日 16:11

    そうですね、出来るだけの努力をしてみましょう。

    私も一時は、あの組み合わせの表と同じで申請するのが合格の早道かも知れないと
    考えましたが、100Wの送信機に5mや3m高のアンテナでは、挑戦の意義が無くなりそうです。
    安易な方向への気持ちを変えて、測定の正確さを向上するとともに、EIRP1W以下の技術資料を作成して、申請することにしました。

    臨局検査でプロの検査官から受ける指導や質問への回答にも、大きな収穫があるとも考えています。
    同時に、アマチュアの意見を直接、伝える機会でもあると思います。
    200m制限についても意見を聞いてもらおうと思っています。

    共に、頑張りましょう。

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    1. 5m高ではちょっとさびしいですよね。

      例の計算式を使ってざっとみたところ、接地抵抗とコイル抵抗の合計を現実的な50Ωとしてアンテナ高は12mであれば100W出力でEIRP1W以下になるようです。

      こちらも臨局検査に臨むにあたって質問などあらかじめ整えておくようにします。

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  6. JA1BVA 齊藤2015年5月4日 20:00

    了解です。
    心強い計算をありがとうございます。

    現在の計画では、10m高に抵抗の合計は80Ω前後です。
    送信機にもっとパワーが欲しいくらいです。

    6月にJD1行きの船の日程が公表されるので、それを見て検査希望日を決め、
    申請書を提出の予定です。

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