2015年5月11日月曜日

475.5kHz帯設備(おもにアンテナ関係)準備中


475.5kHz変更申請ですが、結局アンテナに関するところで空中線電力50WでのEIRP1W以下に該当するアンテナ高7メートルに修正提出しました。その後ほどなく書類審査が終了したので、変更許可書などがぼちぼち送られてくるだろうといったところです。

そんなわけで接地抵抗がまだ未知数ですが、まずはなるべくコイル抵抗をできるだけ下げるべく先に作っていたローディングコイルの主コイルの線をばらして巻きなおしました。

巻き線が崩れないように下に両面テープを貼っています
アンテナ高が低い分ローディングコイルのインダクタンスを増やさなければならず、いままでのでは若干足りなかったことと、線材が長い分高周波抵抗も増えてしまうためUEW単線でバンク巻きしようと思いましたが、いっそのことリッツ線を使って2層バンク巻きとしました。使用したリッツ線は、0.06mm/360本外径1.8mmを60mで、ラジオデパートの鈴喜デンキさんで購入しました。

中のコイルは軸を固定してしまっているので、今回巻きなおしは見送りました。インダクタンスは1.9mH~2.9mHとなりアンテナ高7mに対応しています。Qは300程度ありそうですが詳しくはまだ計測できていません。

つぎに、絶縁型インピーダンス変換トランスがこちら。

50Ω端子にダミーロードを接続して15W送信 クロス点は中央線(50Ω)上
裏から 電圧検出はトランスのコアに1回線を通しただけ

3mm厚の透明アクリル板に陸軍端子を取り付けてトランスのタップに各々接続し、アンテナ電流計と電圧計を内蔵させています。

電流検出については、適当なフェライトコアに細いビニル被覆線を33回巻き、一次側と送信機側の芯線につなぐ線をコアの穴に通してビニル線の両端を51Ωの抵抗で終端とし、IN60で整流してメーターに接続しています。

電圧検出は別途トランスは用意せず、インピーダンス変換トランスのコアに1ターンだけ電線を通して線の両端を1kΩ抵抗で終端、同様にIN60 で整流しメーターに接続しています。
 
メーターはeBayで購入したクロスメーターです。テスターで調べるとそれぞれ内部抵抗が1.5kΩで感度が100μAでした。もともとパワー計の目盛りが印刷されていましたが使用しないのですべてはがし、とりあえずわかる範囲で手書きで目盛りを振ってみました。

50Ωのダミーロードを変換トランスの50Ω端子につなげ、電流計と電圧計の針のクロス点がちょうど真ん中になるように各々感度を調整して、電力を切り替えても中央線上にクロス点が来るようになります。その真ん中にラインを引き50Ω線とします。

もし、負荷が50Ω以外の場合は...

24Ω端子に接続 送信機からは見たRは約100Ω

たとえば50Ωより低い端子に50Ωのダミーを接続すると、送信機から見たダミーのインピーダンスは高くなり電流が低下するのでクロス点は50Ω線より右にシフトします。

106Ω端子(送信機から約25Ω)に接続

逆に50Ωより高い端子につなげると、送信機から見たインピーダンスは下がるため電流が増加して50Ω線より左にシフトします。

インピーダンストランスが対応する7Ωから200Ωの範囲内でインピーダンスが未知の場合、まず50Ω端子に繋げてみてクロス点が50Ω線より右の場合はより高いインピーダンスの端子につなげ、逆に左側の場合はより低い端子につなげて50Ω線にクロス点が来るようにするとだいたいのマッチングが取れ、なおかつ接続端子のインピーダンスからアンテナ入力抵抗がわかります。

アンテナの同調は電流が最大になるようにローディングコイルのバリオメーターを調整します。調整順序としてはアンテナ同調を取ってからインピーダンスをあわせるのが本来でしょう。

というわけで、ローディングコイル本体の改装とインピーダンス変換トランス、高周波電圧電流計は完成しました。あとはローディングコイルのコントローラを作りこみ、ひとつの耐候性ボックスにおさめてアンテナアースに繋げる作業へ進みます。

それまでに変更許可書が来ないかなぁ(笑)

2 件のコメント:

  1. 今晩は。

    クロスメータの利用方法、感心しました。多分、同じ物を持っていますがお蔵入りの状態・・・こうしたアイディア溢れる作りものに利用できるといいですね。

    このところLマッチのお遊びに没頭していますが、多分満足なものには辿り着かないと思っており、最終的には損失の少ないインピーダンス変換トランスと「チョイ足しのLマッチ」という構成で「アパマン・ローバンド」に有用なアンテナカップラに持って行きたいと思っていますが、50Ωから50Ωに近い値への変換(例えば、50Ω:45Ω、50Ω:55Ωなど)について苦慮しています。この辺りはAPB-3辺りで実験しながら、いい感じにまとめたいと思っています。

    次の記事にも期待しています。

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    1. どよよんさん、コメントありがとうございます。

      クロスメーターの利用法ですが、もともとはJH1GVY局のアイディアです。オリジナルは、ダイヤモンド社製のクロスメーター式SWR計を改造したものだったと思います。当局もこのSWR計を持っていますが、HF用で使っているので別途クロスメーターユニットがないものかと思っていたところに、どよよんさんの中華製クロスメーターユニットの記事を見かけたので同じものを2つほど購入し、そのうちのひとつを今回使いました。

      いままでアンテナ調整はアンテナアナライザで測定していましたが、大体の調整ポイントが分かればこちらの方法でマッチング取ったほうが早いです。マッチングトランスの周波数特性から160mにも使えるかもしれません。

      ローバンド用のカップラーを無事完成されたら、160mでQSOしましょう^^

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