なんだか意味不明のタイトルなのですが、まずは一発目。
ちょっと報告が遅くなりましたが、10月16日に開催されました第31回オール千葉コンテストに参加しました。
いままで
どよよん無線技士さんと一緒に千葉県を移動して個人で参加していましたが、今回某DX & コンテストバリバリクラブ局(笑)のお誘いを受け、136kHzと1.9MHz、14MHz担当として四街道の設置場所まで訪れました。
コンテストは昼の12時からスタートなのですが、通常の移動運用のように設置場所までアンテナの設置を行ったりしなくてはいけなかったので朝8時過ぎと早めに現地入りしました。
もうすでにメンバー数名が準備を始めておりました。実に気合が入っています。メンバーは自分以外コンテストに積極的に参加し入賞しまくりな精鋭ぞろいで、普段ほとんど参加していない(千葉コンの136kHzと1.9MHz以外は)自分がどこまで貢献できるか運用面がかなり心配でした^^;
ともあれ今まで実績のあるバンドでがんばるというわけで、早速いつものように136kHz兼1.9MHzの短縮バーチカルを立ち上げました。
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四方を電灯線に囲われていて、先端数メートルだけちょこっと顔出している |
タイヤベースに12m長のグラスファイバーポールを差し込んで12m垂直部と頂点から斜めに下ろす10m長の容量冠2条をアンテナエレメントに、0.6x0.9mのガルバリウム鋼板10枚を下に並べてアース板としました。ローディングコイルは先日設置テストのときにインダクタンスを調整した『VARIOMETER3改』を136kHz用に、60mm径のプラスチック円筒に園芸用アルミ線を巻き、同調用タップとマッチング用タップを設けた1.9MHz用の小さなローディングコイルを用意しました。
1.9MHzは実質最後の1時間前後からのスタートですが、136kHzは最初の1,2時間で大体運用局との交信が終わるため、そのあとバンドチェンジの際ローディングコイル交換だけで済ますため1.9MHzのコイルもあらかじめ調整しておきます。
左はおなじみ136kHz用ローディングコイル『VARIOMETER3改』に絶縁型インピーダンス変換トランスと高周波電流計を接続したもの。右は1.9MHz用のローディングコイル・マッチングセクションつき(コイルから同軸に接続した直後にCMCを挿入)。
こんな感じで、すぐにバンドチェンジが可能な状況にして12時のスタートを待ちます。とそのまえに、メンバーみんなでお弁当食し、燃料も補充(謎)
スタートは136kHzから。県内局とお隣の茨城県の局計3局とQSOできました。しかし、おもに西側の神奈川県など数局移動されていてこちらのCQに応答されていたそうですが、残念ながら信号を捕らえることは出来ませんでした。受信ノイズはそれほど酷くないと思ったのですが、ここは住宅地のど真ん中でやはり周辺ノイズで信号が埋もれてしまったようです。1.9MHzもこちらからの信号は結構届いていても受信が厳しくて、しかもQSBが深いため何度も再コールやNR AGN?繰り返してしまいました。
いずれのバンドもしっかりと同調したアンテナを使ったことで飛びそのものは悪くなかったようですが、垂直系はノイズが多く受信環境をどうするかが次回への課題となった運用となりました。
18時終了時にはすっかりあたりは暗くなっていつものように暗闇の中撤収作業を行い、いよいよお楽しみの打ち上げカレー食事会へ移動しました(こっちがメインとかいわないように)。
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検見川のシタール インドカレーNo1です^^v |
こちらは知る人ぞ知るインドカレーの名店で、いつも順番待ちになります。カレーはもちろんのこと、サイドメニューのタンドリーチキンやシシカバブなど全部美味しいのです。今回は3種類のカレーを戴きましたが、やっぱり美味しくてコンテストの疲れも吹き飛んで幸せになります。
そんなわけで市街地で136kHzがどこまで出来るか心配でしたが、なんとかQSOも出来たのでホッとしています。課題も出来たので、また次回挑戦できるといいなと思っています。
コンテスト風景はぜんぜん撮らなかったので、見たい方はJO1YYP / わいわいぴークラブで検索してお楽しみください。
最後に、コンテストも落ち着いたので7MHzQRPトランシーバの続きです。
最終プロトタイプも無事動作まで漕ぎ着けましたが、ひとつ気になることが。
それは送信部のBS170の発熱が著しいことです。2パラの矩形波スイッチング動作で効率も60%程度のものですがスイッチング損失が意外と大きいようで、連続キャリア送信では触れないくらいに発熱してしまいます。メモリチップ用の小型ヒートシンクでは焼け石に水で、だんだんと出力レベルが低下して1分も持たなさそうな状況です。普通にCW符号の送信をしばらく行ってもかなり熱くなるため、このままでは実用に供しないと考えていました。
回路的にはKD1JVが好んで使用しているPA部も同様な構成ですが、Tribanderの3パラBS170で5W出力でもヒートシンクレスで問題ないところを見ているので、公開されている回路を眺めて考えていましたがなぜ高効率なのかどうにもわかりません。construction manualにはC級アンプで高効率と記してありさらに悩んでしまいましたが、ここはひとつ頭を切り替えてE級アンプに目を向け実験してみました。
参考にしたのはこちらの本。
規模の異なる4台ほどの高周波E級アンプの設計方針から実践まで詳しく解説している良本です。こちらに解説している計算方法などを参考に試作機1号のPA部にE級アンプ実装実験を行いました。
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下がE級用のフライホイール組み込み後の回路 上は組み込み前のオリジナル |
もはやユニバーサル基板の表側の余裕がないため、フライホイールのインダクタとコンデンサは裏に装着。ロジック出力とドレイン電圧にオシロスコープのプローブを繋ぎ波形を観察しました。
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赤がBS170のドレイン電圧 黄色がドライブ段出力波形 |
ドレイン電圧はFETオフ時正弦波の上半分のような綺麗な弧を描いており、計算に近い結果が出ているようです。ドライブ段出力は90MHz付近で振動していますが、実装環境に由ると思われるので最低限のRCスナバ回路を施すにとどめています。
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赤はインピーダンス変換トランス前の出力波形 |
プローブをLPF前の出力に繋ぎ変えてみたところ、すでに正弦波に近い綺麗な波形になっていました。
また、連続キャリア送信でも出力もダレずにBS170も少し暖かくなる程度でした。
ドレイン電流の検討はまだ行っていませんがこの状況からE級に近いソフトスイッチングが実現でき、おおむね実験は成功したのかなと思っています。
ただ、最終プロトタイプに組み込もうとするとこのままではコイルが2つ追加となってしまう(最終プロトタイプではRFCとインピーダンス変換トランスをひとつのコイルで兼用しており、一旦分けた上でフライホイール用コイルも追加するため)という問題が残ります。スペース的にはなんとか組み込めないことはないのですが、せめて1つ追加に収めたいということで、次はその解決法を検討したいと思います。
うーむ、頒布開始にはまだ道のりが(謎汗